ミーシャ

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性別
種族
魔女
使い魔
ケヴェス
魔称
黒薔薇
黒薔薇の魔女と虚手の従者。

無表情無感動なミーシャに、白い手袋だけが浮かぶケヴェス。
人形のような少女と、そばに浮かぶ不思議なナニカ。
彼女たちの目的は何なのか……。
 
とある魔女の日記

──今日も扉を開くものはなく、平穏な1日が終わろうとしている。

最後に魔女らしい契約を果たしたのは何時だったか。
少なくとも、すぐに思い出す事ができない程度には昔のことだ。

森の結界により齎される静寂は落ち着くが、些か平穏がすぎる。小動物たちと戯れ、紅茶を啜る時間が嫌いなわけではないが、このまま悠久の刻を過ごし続けるのは退屈だ。

意思あるものと交われば必ず傷付く。それが、師から賜った教えであり、魔女の訓戒だ。
しかし、遠見で覗いた人間の生活には惹かれるものがある。何より時代は移り変わっているのだ。
であれば、古き教えに縛られ続ける魔女の生き方を、在り方を、変えるべきなのではないか?

……そういえば、ケヴェスが何やら興味深いことを言っていた気がする。
確か、様々な種族が集まって交流を行う世界があるのだとか。異世界から呼び出された彼が言うのだ、恐らく事実なのだろう。

丁度良い機会だ、研究も行き詰まっていたところだし……新たな刺激を受けるのも悪くない。
問題があるとすれば、他者と関わったことのない私が意思疎通を図れるかどうかだろう。

……正直なところ、不安しかない。不安しかないが、まあそこはケヴェスが何とかしてくれるだろう。