ツェトニカ

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名前
ツェトニカ
種族
人間
性別
年齢
14歳
身長
154cm
Talk:不香の花満つる館

◆容姿
髪:茜色/グリークレッド
瞳:黄檗色/ライトニングイエロー
髪はウェーブがかかっていて膝辺りまでの長さ。
前髪は左右どちらに流すでもなく真っ直ぐに伸びていてぱっつん気味。
右耳に赤~紫~青のグラデーションのかかった小振りな宝石のシンプルなスタッドピアス。

◆性格
引っ込み思案で人見知り。少々どんくさい。
心優しく真面目だが、一度思い込むと迷い無く突き進んでしまう危うげな側面を持ち合わせている。

◆魔術
対象物から「色」を吸い取る魔術を行使する。
吸い取った「色」は砂状になって栓まで硝子製の小瓶の中に色ごとに保管されるが、
ツェトニカの魔力が不足している為に長期的な維持は出来ず、
ある程度の時間が経過すると小瓶の中身は「色」を吸い取った対象物の元へと戻ってしまう。

所有する全ての小瓶を「色」で満たさなければツェトニカ自身の身に危険が及ぶようだ。

◆来歴
 生まれつき色彩の識別が出来なかったツェトニカは他人と同じ景色を見ることが叶わず、ろくに友達を作ることも出来ずに家に引き籠って読書に耽るばかり。
白紙に黒インクで綴られる本は誰が見ても白黒で、ツェトニカにとって唯一の他人と共有できる光景だった。
 村中の書物を読破してまい、更なる書物との出会いを求めて立入禁止とされていた村長の書斎に忍び込んだツェトニカは、そこで発見した古い文献の記述に目を奪われる。
『地の底より出づりし昏き者、天冥の理を乱し其の魂を――其の者、人智を遥かに超えた力を持ち――大地を鎮める清水を以て封印と為す』
所々擦れて解読不能になってはいたものの、村の中央にある湖の底に強大な力を持つ何者かが封印されている旨が記されていることは理解出来た。
 村の象徴たる湖では20年に一度色とりどりの宝石を湖に沈める祭事があり、その執行日は迫りつつあった。
大層絢爛で幻想的であると云うその光景はツェトニカの生きる白黒の世界には届かない。
美しい景色を誰かと共有したい。誰もが当たり前のように目にしている色彩を自分も見たい。
切実な想いを胸に、ツェトニカは湖に施された封印を解く術を徹底的に調べた。
煌びやかな光を宿す湖に眠る者であればきっと心清らかであろうと、その魂を湖底に縛る楔を外せば恩返しとして一つくらいは願いを叶えてくれるであろうと、物語のお約束という根拠の無い幻想が現実になると妄信して。

 封印を解く術を突き止めて湖底に眠る魂を解き放ったツェトニカの前に現れたのは宵を映す瞳を持つ悪魔だった。
彼を善良な神か精霊と信じ込むツェトニカは色が見えるようになりたいと彼に願った。
神じゃあるまいしと悪魔は嗤笑し、自分の種族を明かした上で人間が悪魔を召喚したからには召喚料としてその命を捧げろと求めたが、ツェトニカはこれを拒否。
自由の身にしてもらった借りを返そうと悪魔が出した「色の見える人間の瞳を奪ってツェトニカに渡す」という提案も、それでは瞳を奪われた人間が可哀想だと断った。
 それなら、と悪魔はツェトニカに小瓶を差し出した。栓まで硝子製のそれに色を集めろと彼は言う。
小瓶と共に渡された「ものから色を奪う」魔術を使い、全ての小瓶を色で満たした暁にはツェトニカの願いを叶え、命も奪わない。しかしそれが成されなければツェトニカの命を我が物にする。
これ以上の譲歩を望むなら交渉決裂としてこの場でツェトニカを喰らうと脅しを掛ける悪魔の提案を今度こそ承諾し、 悪魔を喚び出すという禁を犯した罰として村を追い出される形でツェトニカは色を集める旅を始めた。

 ある地で入手した星の欠片によってレビステラへと至り、現在は主に星降の国に滞在している。


画像はNina様(SKIMA)より。