魔力（パワー）買い取り屋
店と言っても露天商。道の椅子に座っている男がひとりいるだけ。
魔力、あるいはそれに類する世界へ働きかける超常の力（呪力法力精神力等々）を
専用の道具を使って抜き、相応の価格で買い取っている。
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
『君、周りから変わり者って言われてるだろ』
そんな軽口の音声と共に、銃口が胸に触れた刹那。魔力光がまばゆく輝き、銃へと引き抜かれた。普通なら軽く走った程度の疲労感を感じるはずだが、魔力余剰体質の場合果たしてどうだろうか？
（続）
そんな軽口の音声と共に、銃口が胸に触れた刹那。魔力光がまばゆく輝き、銃へと引き抜かれた。普通なら軽く走った程度の疲労感を感じるはずだが、魔力余剰体質の場合果たしてどうだろうか？
（続）
10/18 23:58:57
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
同意書を確認すると脇においていた身の丈ほどあるバッグから、逆手持ち式の大型銃器を取り出した。
『取り立てて面白いものでもないと思うがな。引き抜く時に銃口を胸に軽く当てるが、嫌なら背面からでも構わない。好きな方を向いてくれ。』
『取り立てて面白いものでもないと思うがな。引き抜く時に銃口を胸に軽く当てるが、嫌なら背面からでも構わない。好きな方を向いてくれ。』
10/18 15:05:48
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
再び顎を撫でつつ、思案顔で唸り声を漏らす。そして手早く携帯端末に文字を打ち込めば、今度は読み上げ音声の電子音が響いた。
『なんか話がややこしくなってきた気がするな。とりあえず今回は「お試しで少量引き抜く」ってことで手を打たないか？勿論先に言った同意書は一筆書いて貰うことになるが。』
事情を聞いた時点で、フルガネとしては正直一介の人間風情の小銭稼ぎには手に余る案件と感じていた。だが折角来店してくれた客でもあり、無碍に断るのも悪いと思った上での折衷案である。
『なんか話がややこしくなってきた気がするな。とりあえず今回は「お試しで少量引き抜く」ってことで手を打たないか？勿論先に言った同意書は一筆書いて貰うことになるが。』
事情を聞いた時点で、フルガネとしては正直一介の人間風情の小銭稼ぎには手に余る案件と感じていた。だが折角来店してくれた客でもあり、無碍に断るのも悪いと思った上での折衷案である。
10/18 02:05:18
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フルガネ(330)
早川 千尋(ENo.148)
「ああ、そういう話が聞きたかったからね」
彼はそう答える。
一つに、身体が楽になるに越したことはないが、彼にとってはそこまでさしたる望みではないということ。
もう一つに、ビジネスそのもののスペックや仕様といった、魔術師としての興味。
その二つを鑑みれば、彼はこの案件は断るだろう。
ただ……彼が自分の身体をぞんざいに扱っていることに目をつぶるのならば、彼の生い立ちや権能上、彼の魔力そのものは案外高く売れるやもしれない、が。
彼はそう答える。
一つに、身体が楽になるに越したことはないが、彼にとってはそこまでさしたる望みではないということ。
もう一つに、ビジネスそのもののスペックや仕様といった、魔術師としての興味。
その二つを鑑みれば、彼はこの案件は断るだろう。
ただ……彼が自分の身体をぞんざいに扱っていることに目をつぶるのならば、彼の生い立ちや権能上、彼の魔力そのものは案外高く売れるやもしれない、が。
10/18 01:02:18
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
千尋の話を顎を撫でながらぼんやりと聞いていたが、一通り聞き終えると携帯端末に文字を打ち込む。そして再びそちらへと差し向けた。
【あいにくカウンセラー資格は持ってないので君の身の上には触れないし、感想もノーコメントだ。あくまでビジネスに関わる部分の話をしよう。第一にこれは医療行為じゃない、俺の私的な小遣い稼ぎだ。なので身体的に楽になりたいという目的なら魔術系医療従事者に相談するのをオススメする。幸いここには様々な世界から神やら悪魔やら術者が来ている。探せば親切な者も見つかるだろう。第二に引き抜くことは可能だが、こっちの機材の事情や換金用代金の手持ち額的に容量限度がある。一回につき、せいぜい大規模魔術一発分が限界だな。契約書条件とこの話を聞いて、改めてどうする？】
【あいにくカウンセラー資格は持ってないので君の身の上には触れないし、感想もノーコメントだ。あくまでビジネスに関わる部分の話をしよう。第一にこれは医療行為じゃない、俺の私的な小遣い稼ぎだ。なので身体的に楽になりたいという目的なら魔術系医療従事者に相談するのをオススメする。幸いここには様々な世界から神やら悪魔やら術者が来ている。探せば親切な者も見つかるだろう。第二に引き抜くことは可能だが、こっちの機材の事情や換金用代金の手持ち額的に容量限度がある。一回につき、せいぜい大規模魔術一発分が限界だな。契約書条件とこの話を聞いて、改めてどうする？】
10/18 00:53:17
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フルガネ(330)
早川 千尋(ENo.148)
その文章に一通り目を通す。魔術師たる彼にとっては常識的な内容。その上彼はギリギリとはいえ成人している。
しかし同意書を一旦脇に置いて、その代わりにと言わんばかりに口を開いた。
「さっき、僕は雑談をしに来た、と言ったよね？
これはただの雑談、と思って聞いてくれて構わないよ」
正直、僕は魔力周りには困っていてね……多すぎる方で、だけど」
そう彼は話を切り出した。
彼は種族としては半人半神、それでもって、肉体はほぼ人間と同じな上、特別な訓練を受けてきたわけでもない。
2年前、余剰分の魔力を外付けするために、羽と鏡状の鱗を生やすようになった。
2年前であればまだ、力の一部を制御するアイテムを使えば、羽や鱗といった変異を隠すことができたし、普通の人間とさして変わらない生活もできた。
しかし、最近になってまた、余剰分の魔力が彼の身体を傷つけるようになっていた。人間でいうリウマチに近い状態なのだ。
それも困った性質で、魔力を他者に与えるためのトリガーが自分の生命力を削ることになっているのが現状だ。
もし、他の手段があるのであれば、興味がある、と。
今となっては、もう人間と同じようには生きられないだろうが……少しでも楽になれば、と。
しかし同意書を一旦脇に置いて、その代わりにと言わんばかりに口を開いた。
「さっき、僕は雑談をしに来た、と言ったよね？
これはただの雑談、と思って聞いてくれて構わないよ」
正直、僕は魔力周りには困っていてね……多すぎる方で、だけど」
そう彼は話を切り出した。
彼は種族としては半人半神、それでもって、肉体はほぼ人間と同じな上、特別な訓練を受けてきたわけでもない。
2年前、余剰分の魔力を外付けするために、羽と鏡状の鱗を生やすようになった。
2年前であればまだ、力の一部を制御するアイテムを使えば、羽や鱗といった変異を隠すことができたし、普通の人間とさして変わらない生活もできた。
しかし、最近になってまた、余剰分の魔力が彼の身体を傷つけるようになっていた。人間でいうリウマチに近い状態なのだ。
それも困った性質で、魔力を他者に与えるためのトリガーが自分の生命力を削ることになっているのが現状だ。
もし、他の手段があるのであれば、興味がある、と。
今となっては、もう人間と同じようには生きられないだろうが……少しでも楽になれば、と。
10/17 07:52:23
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
そして貴方の表情の変化に気付くと、手元の携帯端末に文字を打ち込んでいく。暫しの間のあと、携帯端末の画面を貴方へと差し向けた。異界の者同士の会話が不思議と成立するように、その文面も何故か意味を理解することが出来るだろう。
【ちょっと長いから文章で失礼するよ。魔力やそれに類する力は往々にして生命力と紐付いている。こちらも客商売でね、魔力を引き抜いた後に体調が悪化されると責任を持てないって訳さ。だがもし君が成人していて、『魔力を引き抜いたあとに何があっても自己責任』という書面にサインをして貰えるなら、力の買い取りをしようじゃないか。】
【ちょっと長いから文章で失礼するよ。魔力やそれに類する力は往々にして生命力と紐付いている。こちらも客商売でね、魔力を引き抜いた後に体調が悪化されると責任を持てないって訳さ。だがもし君が成人していて、『魔力を引き抜いたあとに何があっても自己責任』という書面にサインをして貰えるなら、力の買い取りをしようじゃないか。】
10/17 02:27:34
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
『へぇ、これは有り難い。ここのところ手抜きをして栄養バーばかりだったから助かるよ。』
読み上げ音声と共に干物とぬか漬けを受け取れば、にんまりと笑った。
（続）
読み上げ音声と共に干物とぬか漬けを受け取れば、にんまりと笑った。
（続）
10/17 02:26:37
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フルガネ(330)
早川 千尋(ENo.148)
「……いや、ただの雑談だよ」
彼はそう答える。
本当は少しばかり買い取ってほしかったのだろうが、そう言われては仕方がない。
「ところで君は、食べ物を食べることはできるのかい？」
と、お詫びと言わんばかりに鯵の干物とマンドラゴラのぬか漬けをあなたに渡してくるでしょう。
彼はそう答える。
本当は少しばかり買い取ってほしかったのだろうが、そう言われては仕方がない。
「ところで君は、食べ物を食べることはできるのかい？」
と、お詫びと言わんばかりに鯵の干物とマンドラゴラのぬか漬けをあなたに渡してくるでしょう。
10/17 01:28:15
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早川 千尋(148)
フルガネ(ENo.330)
『やあ、いらっしゃい。買い取りのお客様かな？ちなみに看板には書き忘れていたが、体調不良や怪我疾病持ちの場合は健康面からお断りしているよ。雑談だってなら大歓迎だが。』
来客に気付くと、火の付いていないタバコに咥え直しながら声をかける。といっても、肉声ではなく手にした携帯端末が読み上げる電子音である。
来客に気付くと、火の付いていないタバコに咥え直しながら声をかける。といっても、肉声ではなく手にした携帯端末が読み上げる電子音である。
10/17 01:14:37