鬼の部屋
LO#Aで稼働中のキャラの部屋。
寂れて人の寄り付かない、打ち捨てられた施設を使っている。
見た目は相応にふる錆びているものの、部屋の中は主が綺麗に掃除したため人の住める環境だ。
ローテーブルにはソファ。どこから持ってきたのか、簡素なテーブルセットがある。
棚にはお茶や保存食。人をもてなす用意はあるようだ。
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見た目は相応にふる錆びているものの、部屋の中は主が綺麗に掃除したため人の住める環境だ。
ローテーブルにはソファ。どこから持ってきたのか、簡素なテーブルセットがある。
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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「マツリ貰ってばっかだ。ちゃんとお返しの準備するからね!」
にへ、とわらいながら次の機会を自然と考えている。悪魔が自分のような小娘に付き合ってくれる事が、なんとも言えず喜ばしいのだ。どうしてなのかまでは想像が及ばないが、少女は悪魔の言う取ってつけた理由を信じていた。
「全然邪魔じゃないよ!ええっと、うん、楽しみです!ん?遊びに行っていいの?じゃあそのときはお土産持って――お金?借りないよ?!」
そんなふうにわあわあ忙しなく答えながら、立ち去る背中に手を振る。やはりこの悪魔は優しいのだ、などと感想を持ちながら、その背を見送った。
にへ、とわらいながら次の機会を自然と考えている。悪魔が自分のような小娘に付き合ってくれる事が、なんとも言えず喜ばしいのだ。どうしてなのかまでは想像が及ばないが、少女は悪魔の言う取ってつけた理由を信じていた。
「全然邪魔じゃないよ!ええっと、うん、楽しみです!ん?遊びに行っていいの?じゃあそのときはお土産持って――お金?借りないよ?!」
そんなふうにわあわあ忙しなく答えながら、立ち去る背中に手を振る。やはりこの悪魔は優しいのだ、などと感想を持ちながら、その背を見送った。
11/12 12:03:13

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
「時間を貰って?あー、時は金なり、って言うもんなァ」
いまいち少女の喜ぶ理由を分かっていない。が、自分で言った言葉に首を傾げた。こんな所で時間を費やせば、金を得る機会を一つまた一つと失っていく。いくら少女が歳不相応の貯蓄をしていようが、悪魔の普段の取引を思えば固執する理由はまるで無い筈だ。
(なのにまた次だなんて……俺も嬉しいと思ってンのか?時間を貰って……?)
ばたばたと揺れる尻尾髪を見ていると変に表情が緩みそうで意識的に目を逸らした。
「紅茶か。分かった、俺なりに探してみる。今日は邪魔したな。……あー、俺ン所もまた静かになったし、気が向いたらまた来いよ。………金の相談、とか、な」
訪問理由の例を取ってつけつつ、軽く手を挙げて再び背を向ける。何事も無ければそのまま歩き去っていくだろう。
いまいち少女の喜ぶ理由を分かっていない。が、自分で言った言葉に首を傾げた。こんな所で時間を費やせば、金を得る機会を一つまた一つと失っていく。いくら少女が歳不相応の貯蓄をしていようが、悪魔の普段の取引を思えば固執する理由はまるで無い筈だ。
(なのにまた次だなんて……俺も嬉しいと思ってンのか?時間を貰って……?)
ばたばたと揺れる尻尾髪を見ていると変に表情が緩みそうで意識的に目を逸らした。
「紅茶か。分かった、俺なりに探してみる。今日は邪魔したな。……あー、俺ン所もまた静かになったし、気が向いたらまた来いよ。………金の相談、とか、な」
訪問理由の例を取ってつけつつ、軽く手を挙げて再び背を向ける。何事も無ければそのまま歩き去っていくだろう。
11/12 09:51:22

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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「あのね、お土産ーって考えてくれるだけでもマツリは嬉しいのです。だっておじさんの時間をマツリは貰ってるんだよ?それってすごい嬉しい!」
少女は尻尾髪をパタパタ振りながら言う。まるで喜んでいるときの犬か何かのようだが、少女自身は気づいていない。
「お茶……んふふ、またお土産貰えるのかあ。嬉しくて困っちゃうなあ。マツリは何でも好きだけど、クッキーなら紅茶かな?紅茶もたくさんあるから迷っちゃうかも!オレンジの香りとかグレープの香りとか……」
人差し指を立てて記憶の中を探る仕草。だが、最終的に「おじさんが好きなやつが良いと思う!」と半ば無責任にも聞こえることを言い放った。
葉っぱと言われると何やら裏稼業の匂いがする悪魔だが、少女はそんな世界とは無縁のふわふわお嬢さんだ。全く気にしていない。
少女は尻尾髪をパタパタ振りながら言う。まるで喜んでいるときの犬か何かのようだが、少女自身は気づいていない。
「お茶……んふふ、またお土産貰えるのかあ。嬉しくて困っちゃうなあ。マツリは何でも好きだけど、クッキーなら紅茶かな?紅茶もたくさんあるから迷っちゃうかも!オレンジの香りとかグレープの香りとか……」
人差し指を立てて記憶の中を探る仕草。だが、最終的に「おじさんが好きなやつが良いと思う!」と半ば無責任にも聞こえることを言い放った。
葉っぱと言われると何やら裏稼業の匂いがする悪魔だが、少女はそんな世界とは無縁のふわふわお嬢さんだ。全く気にしていない。
11/12 07:18:07

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
少女の反応には見て見ぬ振りだ。
「ンン、必ずしも土産必須じゃあねぇのか。しかし遊びに来るだけっつったって俺じゃあそう楽しくも……いや、嬢ちゃんは話すだけで楽しいンだったか……?とは言え、楽しい話題なんざ持ってねぇしなァ」
思い返すといつも眼前の少女を悩ませたり悲しませたりしている気がする。金を除くと悪魔は悪魔で提供できるものが少ない。せめてと考えた物が土産だが、結局は金で何とかした結果だ。
「葉っぱは分かンねぇが、良い香りのやつくらいなら分かるかもなァ。今度探してみるとするぜ。……クッキーに合うやつ、ってなると何だ?」
拠点から出ると次のお茶会の機会を考え少女の意見を伺うべく振り返った。この容姿で葉っぱと言うと何やら不穏だがただの茶葉の話だ。
「ンン、必ずしも土産必須じゃあねぇのか。しかし遊びに来るだけっつったって俺じゃあそう楽しくも……いや、嬢ちゃんは話すだけで楽しいンだったか……?とは言え、楽しい話題なんざ持ってねぇしなァ」
思い返すといつも眼前の少女を悩ませたり悲しませたりしている気がする。金を除くと悪魔は悪魔で提供できるものが少ない。せめてと考えた物が土産だが、結局は金で何とかした結果だ。
「葉っぱは分かンねぇが、良い香りのやつくらいなら分かるかもなァ。今度探してみるとするぜ。……クッキーに合うやつ、ってなると何だ?」
拠点から出ると次のお茶会の機会を考え少女の意見を伺うべく振り返った。この容姿で葉っぱと言うと何やら不穏だがただの茶葉の話だ。
11/12 00:34:22

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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「うん?」
悪魔の反応は気になるものだった。だが、表情を隠すように尾を仕舞うのを見て、なんとなく深く聞くことはできなかった。
「あはは!そうだね!お土産嬉しいけど、いつも持ってきてくれるのもなんだか大変だし……遊びに来てくれるだけでもいいんだよ。
あ、でも美味しいお茶って素敵だね!葉っぱでも全然ちがうからね」
紅茶とか、ほうじ茶とか、と指折り数える。一応は等価交換の体を成したほうがいいのか、と少女は考えたりもした。自分が提供できるものは少ないが。
悪魔の反応は気になるものだった。だが、表情を隠すように尾を仕舞うのを見て、なんとなく深く聞くことはできなかった。
「あはは!そうだね!お土産嬉しいけど、いつも持ってきてくれるのもなんだか大変だし……遊びに来てくれるだけでもいいんだよ。
あ、でも美味しいお茶って素敵だね!葉っぱでも全然ちがうからね」
紅茶とか、ほうじ茶とか、と指折り数える。一応は等価交換の体を成したほうがいいのか、と少女は考えたりもした。自分が提供できるものは少ないが。
11/11 19:44:17

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
「何でもねーよ。……なるほど、上手い奴に教わったのか。そいつァ手っ取り早いだろうな」
家族の話を口にし笑う様子を見ると少し眉をひそめ話を流すように投げ遣りな反応を返した。体に巻きつけていた尻尾を解き上着をはたいて内側に仕舞い込む。
「じゃあまたな……あぁ、そういやクッキー……なぁ、嬢ちゃんに茶用意してもらって、俺が手土産持ってったら、クッキー食べる余地無くねぇか?……?俺が茶を持っていけば良いのか??」
立ち去るべく入り口の方へと足を向け首を傾げた。
家族の話を口にし笑う様子を見ると少し眉をひそめ話を流すように投げ遣りな反応を返した。体に巻きつけていた尻尾を解き上着をはたいて内側に仕舞い込む。
「じゃあまたな……あぁ、そういやクッキー……なぁ、嬢ちゃんに茶用意してもらって、俺が手土産持ってったら、クッキー食べる余地無くねぇか?……?俺が茶を持っていけば良いのか??」
立ち去るべく入り口の方へと足を向け首を傾げた。
11/11 18:41:24

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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「おじさん、どうしたの?」
何やら見当違いなことを言ってしまった気がする。少女は悪魔の様子を見て首を傾げた。悪魔の価値観は流石にそう馴染めるものではないのだ。
「うん、お茶を淹れるのが上手い人もそうじゃない人もいるよ。マツリはお母さんから教わってたし、お母さんはもっと上手。面白いよねえ」
少なくとも今までと違う体験を提供することができたらしい。それは純粋に嬉しいことで、少女はやはりニコッと笑った。
「うん、おじさんありがとうね。んへへ……頑張る」
何を頑張るのかは少女も分からないが、そう言葉を投げかけられるのは嬉しい。だからそう応じて、食べ終わった手を払った。
「あ、えっと、またお茶しようね」
クッキーも出せてないし、と添えて、立ち去ろうとする悪魔に声を掛ける。”お茶をする”の感覚が微妙にずれていることには気づいていない。残念。
何やら見当違いなことを言ってしまった気がする。少女は悪魔の様子を見て首を傾げた。悪魔の価値観は流石にそう馴染めるものではないのだ。
「うん、お茶を淹れるのが上手い人もそうじゃない人もいるよ。マツリはお母さんから教わってたし、お母さんはもっと上手。面白いよねえ」
少なくとも今までと違う体験を提供することができたらしい。それは純粋に嬉しいことで、少女はやはりニコッと笑った。
「うん、おじさんありがとうね。んへへ……頑張る」
何を頑張るのかは少女も分からないが、そう言葉を投げかけられるのは嬉しい。だからそう応じて、食べ終わった手を払った。
「あ、えっと、またお茶しようね」
クッキーも出せてないし、と添えて、立ち去ろうとする悪魔に声を掛ける。”お茶をする”の感覚が微妙にずれていることには気づいていない。残念。
11/11 17:37:48

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
「いや、別に落ち込ンじゃいねぇよ? 俺のおかげねェ……俺としちゃ金が動いてくれねぇと、何したって気にもなれねぇなァ」
真剣な少女に対し悪魔は天井を見上げ肩を竦めて溜息をついた。動作に腑に落ちなさが盛り沢山だ。
「?茶ぁ入れるのに上手いとか下手とかあるンだな。なるほど、違いはそのせいか」
フゥン、と納得したらしい。空になったお茶のカップをかつかつと爪でつつくと煎餅の残りをぽい、と口に放り込んで噛み砕いた。ばりばり、ごくん。
「……ン。茶、ごちそうさん。あんまり長居しても悪いし、そろそろ帰るぜ。例の知り合いの件、あー…頑張れよ?」
何を頑張るのかは知らないが、思いついた言葉を投げかけゆっくりと立ち上がった。もしかしなくとも『お茶をする』=『お茶を飲んで茶菓子を食べる』事だと思っている。食事を伴う話は取引の話くらいしか知らない。
真剣な少女に対し悪魔は天井を見上げ肩を竦めて溜息をついた。動作に腑に落ちなさが盛り沢山だ。
「?茶ぁ入れるのに上手いとか下手とかあるンだな。なるほど、違いはそのせいか」
フゥン、と納得したらしい。空になったお茶のカップをかつかつと爪でつつくと煎餅の残りをぽい、と口に放り込んで噛み砕いた。ばりばり、ごくん。
「……ン。茶、ごちそうさん。あんまり長居しても悪いし、そろそろ帰るぜ。例の知り合いの件、あー…頑張れよ?」
何を頑張るのかは知らないが、思いついた言葉を投げかけゆっくりと立ち上がった。もしかしなくとも『お茶をする』=『お茶を飲んで茶菓子を食べる』事だと思っている。食事を伴う話は取引の話くらいしか知らない。
11/11 17:25:14

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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「おじさんのおかげだから!そんな顔しないで!」
少女はといえばそんな悪魔の心中も知らず、元気に言ってのけた。唸る様子を見て励ましているつもりだろうか、少女はとにかく真剣だ。
「あっ、ほんと?いつもより上手く入れられたのです。緑茶だよ。いいにおいだよねぇ」
自信もあったので、そう言われると嬉しくなった。お茶をする、のイメージとは少し違ったところに着地した気もするが、この悪魔が感想を言ってくれるだけで喜ばしい。
「お煎餅も美味しいし、いいコンビだねぇー」
のんびり言って、煎餅をかじる。ばりばり。美味しいものはゆっくり食べたいが、流石にもう食べ終わる。
少女はといえばそんな悪魔の心中も知らず、元気に言ってのけた。唸る様子を見て励ましているつもりだろうか、少女はとにかく真剣だ。
「あっ、ほんと?いつもより上手く入れられたのです。緑茶だよ。いいにおいだよねぇ」
自信もあったので、そう言われると嬉しくなった。お茶をする、のイメージとは少し違ったところに着地した気もするが、この悪魔が感想を言ってくれるだけで喜ばしい。
「お煎餅も美味しいし、いいコンビだねぇー」
のんびり言って、煎餅をかじる。ばりばり。美味しいものはゆっくり食べたいが、流石にもう食べ終わる。
11/11 15:39:16

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
「ウーン゛……」
常日頃、どちらかと言うと相手を緊張させ萎縮させるのが悪魔のやり方だ。開拓を終え本業に戻った時が若干不安になった、が、少なくとも悪い気はせず、腑に落ちなさそうに唸るにとどめた。唸るだけでも初対面には威圧感を与えるのだが。
「味の合う合わねぇは良く分かンねぇなァ……でもこの茶はなんつーか、ほっとするな。今までも飲んだ事はある筈なンだが、流し込んで終わりだったし……オイ、見てねぇで食えよ。用も済んだし、茶も飲んだし、コレ食ったら俺は帰るぜ」
見かけによらず少食とからかわれがちな悪魔は少女の内心を察知してか眉間にシワを寄せた。がじがじがじ、煎餅は少しずつだが着々と食べ進められている。
常日頃、どちらかと言うと相手を緊張させ萎縮させるのが悪魔のやり方だ。開拓を終え本業に戻った時が若干不安になった、が、少なくとも悪い気はせず、腑に落ちなさそうに唸るにとどめた。唸るだけでも初対面には威圧感を与えるのだが。
「味の合う合わねぇは良く分かンねぇなァ……でもこの茶はなんつーか、ほっとするな。今までも飲んだ事はある筈なンだが、流し込んで終わりだったし……オイ、見てねぇで食えよ。用も済んだし、茶も飲んだし、コレ食ったら俺は帰るぜ」
見かけによらず少食とからかわれがちな悪魔は少女の内心を察知してか眉間にシワを寄せた。がじがじがじ、煎餅は少しずつだが着々と食べ進められている。
11/11 13:44:20

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ゴギョウ(287)
マツリ(ENo.85)
「本当に緊張がとけちゃったから」
にこにこしながら、内心感謝しきりだ。だって彼がいなければ少女は耐えられなかった。これだけじゃない。他にもたくさん。
「ありがとう、美味しい!……お茶にも合うねえ」
煎餅に日本茶。やけに現世じみている。味わいとともに記憶が溢れてきたが、少女は見ないふりをした。今はこれを押し留めて、鎖をし明かされるのをふせぐのだ。この感覚に慣れるまで。
今はただ「食べ方かわいいなあ」と思っている。
にこにこしながら、内心感謝しきりだ。だって彼がいなければ少女は耐えられなかった。これだけじゃない。他にもたくさん。
「ありがとう、美味しい!……お茶にも合うねえ」
煎餅に日本茶。やけに現世じみている。味わいとともに記憶が溢れてきたが、少女は見ないふりをした。今はこれを押し留めて、鎖をし明かされるのをふせぐのだ。この感覚に慣れるまで。
今はただ「食べ方かわいいなあ」と思っている。
11/11 12:01:44

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白鬼祀里(85)
ゴギョウ(ENo.287)
「ンだよ、その気の抜けた笑い方」
ムッスリしつつも、実際口にすればムキになっていただろう。長年一人で生きてきた経験が近頃の自身の行動や感情をなかなか認めようとしない。ただ気侭な悪魔が進んで行う以上、彼にとってもまたその関係が心地好いものである事は明白だった。
「そうか、家……まぁ、つまり俺の選択は間違っちゃいなかったってわけだ。そうそう、ふわふわっつーか、やけに口の中にまとわりつく感じでよ……煎餅の方が美味いよな?」
内心のメモなどつゆ知らず、ぱりぱりぱきりと小気味のいい音を立てながら煎餅を咀嚼している。図体の割にひと口が小さい。少女が飲み食いする間中かけて漸く一枚を完食するであろうペースだ。
ムッスリしつつも、実際口にすればムキになっていただろう。長年一人で生きてきた経験が近頃の自身の行動や感情をなかなか認めようとしない。ただ気侭な悪魔が進んで行う以上、彼にとってもまたその関係が心地好いものである事は明白だった。
「そうか、家……まぁ、つまり俺の選択は間違っちゃいなかったってわけだ。そうそう、ふわふわっつーか、やけに口の中にまとわりつく感じでよ……煎餅の方が美味いよな?」
内心のメモなどつゆ知らず、ぱりぱりぱきりと小気味のいい音を立てながら煎餅を咀嚼している。図体の割にひと口が小さい。少女が飲み食いする間中かけて漸く一枚を完食するであろうペースだ。
11/11 09:17:40