「海は悲願であるのに、
　自分の所ではなく他人の所の為に働かされるわけだからねぇ。」

ごん
「海に慣れてない事で苦しみは倍になる。」

「そして救出あざやかだけど、
　この現代とちょっと昔のちゃんぽん具合が酷い。
　それにしても、
　過去の英雄が助けにきた感じが強みあるね。」

ごん
「勝利条件の提示にやる気もでて、
　いざっていう展開もいいけど、
　ここで埼玉の為に覚悟をきめた百美も見どころって……」

「恐ろしい風土病、
　埼玉に耐性がないからかかる……
　いや、実際そんな病気ないけど、
　勢いというかこの世界だとありそうなの笑う。
　実際あるんだけど。」

ごん
「一難去ってまた一難かと思うと、
　ぞくぞくと難が……
　大丈夫かなぁ……？」

ここで場面は都市伝説側に切り替わり、百海と麗は九十九里浜の千葉解放戦線のアジトへと連行されてしまう。
そこで、麗は地引網をさせられ、貝殻の海の音を聞かされるという苦しみを味わうこととなる。

ミミ
「海なし県の埼玉人に、海で苦役を課すなんて、何という拷問」

コットン
「ミミちゃんも、すっかり染まってる……」

一方、百美は警視庁のパトカーに乗せれられて、東京へ強制送還されそうになるのだが……
ここへ、白馬に乗ったきらびやかな着物の男と、オートバイの集団が現れて、麗と百美を救い出す。

ラムネ
「強そうな人が、助けに来た。
でも、オートバイがあるのに、どうして馬に乗ってるの？」

ユズリハ
「ええっと……その方がカッコイイと思ってるから、かな？」

最早、もっともらしい理由を考えることが許されない空気が、スクリーン上から溢れ出していて、そうとしか答えられなかったようで。

かくして、救い出された二人は埼玉解放戦線のアジトへと辿り着く。
そこで、白馬に乗っていた着物男が伝説の男・埼玉デュークであることが明かされる。
埼玉デュークはかつて、エンペラー千葉にクーデターを邪魔されて、姿を隠していたことを明かす。
更に、東京都知事は闇通行手形で稼いだ資産を金塊に変えてどこかに隠しており、その悪行を公にできれば、通行手形を撤廃できるはずだと二人に告げる。
旅の中で、麗以外の他県人を観てきた中で、彼らの辛さを知った百美は、金塊を見つけ出して状況を打破して見せると約束する。

ミミ
「なるほど、ここでやっと明確な勝利条件が提示されるんですね。それにしても、金塊なんて運びづらいもの、銀行以外だとしたら、魔法とかに頼らないで何処に隠してるんでしょう？」

ところが、約束を交わした途端に百美が急な高熱で倒れてしまう。
腕に浮かび上がった模様を見た埼玉デュークは、小型春日部蚊が媒介するサイタマラリヤであると二人に告げる。
埼玉県内には祈祷師はいるが医者はなく、血清は東京にしかない。そこで、埼玉デュークが馬で百美を東京へと連れて行くことと相成ったのである。

ラムネ
「サイタマラリヤ？」

ミミ
「流石に現実の埼玉県にはない病気ですよね、これ？」

ユズリハ
「むしろ、グンマーの方がマラリヤとか流行ってもおかしくないイメージが」

などと群馬県に失礼なことを言いながら見守っているとシーンが切り替わり、東京都知事の屋敷へ。
百美の父・建造は阿久津が二人を取り逃がしたことを責め、通行手形を撤廃したいのなら、埼玉解放戦線を潰せと命じる。
そして埼玉デュークは百美を乗せて草加の林の中を馬で駆けていると、何処からともなく銃撃に遭い、落馬して倒れてしまう。

コットン
「あっ、これ大丈夫なのかな……？」

そしてシーンは切り替わり、麗が捕らえられて、阿久津にキスをされるというとんでもない場面が展開されるのだが……
ここで百美が自宅のベッドで目を覚ますシーンに切り替わる。どうやら百美の夢の中の出来事だったらしい。

ユズリハ
「とりあえず、サイタマラリヤからは助かったんだろうけれども、結局家に戻って祭魂川の人達と、離れ離れになっちゃったね。
百美一人で金塊を探しに抜け出せるのか、ちょっと心配だよねぇ」

「都の近くにあるけど、埼玉より更に僻地ってことだね。笑い話にできるくらいなら、上手くやれてるんだろうけど……」

太郎の顎を撫でつつ、画面から目を離さない。

「千葉に埼玉。共通の敵と力を合わせてとは、なかなか上手くいかないねぇ。このまま捕まってジ・エンド……じゃないだろうし、どうやって逃げ延びるのかな」

「色々話が広がって完全な異世界になってるのがグンマー……
　都会だと土地がなくて大きな建造物つくれないから、
　せめて近くでとかよくあるからねえ。。。」

ごん
「それよりお話。
　なんていうか、完全に鎮圧されてるけど大丈夫ってなる。
　それになんか確執すごい」

「勝てない相手よりも勝てそうな相手にマウントとるのは、
　よくある事だからねぇ。
　諦めというか。
　しかし本当になんでもありだし、
　いつの時代？みたいな状態になってる。」

ごん
「そしてなんていうか現実世界でも……
　うん。
　これがほんとの醜い争い？」

「群馬は映画を観始める前にもちょっと話してたけれども、何かと魔境扱いされる場所なんだよ。
現実にも、機械技術の乗り物なしでは生活するのに苦労するような、自然豊かな土地だとは聞いてるけれども……
巷の噂話とかでは、遥か異国の密林とかの画像を持ってこられたりして、やたらと大自然の猛威に晒された土地で、文明から距離を取った部族が暮らしてるとか、嘘の情報が笑い話みたいに語られるのが定番になってて。

うん、東京とは別の地域なのに、東京って名前を冠した遊園地があるの。異国からくるお客さんとかにもアピールしやすくするために、東京の名前を使ったんだろうけれども……遠い地方に住んでるボクとかから見ると、違和感があるんだよねぇ」

と所感を述べている間に、スクリーンの中では都市伝説の続きへと切り替わると……
麗の父親として、序盤にビデオレターを送って来ていた宗十郎のアジトが、ＳＡＴの襲撃を受けて大ピンチに。
宗十郎は部下の猿橋に何かを頼み、彼を離脱させるのだが……

ここで常盤線の貨物列車に乗り込んだ、麗と百美へとシーンは切り替わる。
電車に揺られながら、百美は麗に、どうして千葉県を通らず、茨城を経由して祭魂を目指すのかと訊ねる。
それに対して麗は、千葉県と埼玉県の確執について語り始める……
彼が言うには、東京への通行手形撤廃をどちらが先に成し遂げるかで、二つの県は対立している。それゆえ、埼玉人である麗が千葉解放戦線に捕まったら、体中の穴にピーナツを詰められ、九十九里浜で地引網の強制労働をさせられるという。

コットン
「どうせなら、協力して東京に圧力を掛けたらいいのに。勿体ないなぁ」

と、彼女が溜息をもらしてスクリーン見守っていると、列車の運行が千葉県柏市で停まってしまう。理由は、ヌーの群れが線路を横断したせいだという。

ミミ
「あれ？　ヌーってユズリハさんの国では動物園に行かないと見られない動物ですよね？」

ユズリハ
「そうだよ。この辺は現実とは違うから。物語の中だからってことで」

かくして、列車が使えなくなった麗と百美は、リヤカーに乗せて貰って埼玉を目指すこととなるのだが……旅の途中で地面を竹槍で突き刺す人を目にする。
麗が言うには、海のない埼玉県人はサザエを求めてトンネルを掘り、茨城県にある大洗から海水を取り込もうとしていたのだと。そして、千葉解放戦線は、そのトンネルを探っているのだと。

だが、ここでリヤカーが人々に取り囲まれ、リヤカーを引いていた男が本性を露にする。
百美の家の執事である阿久津……彼は千葉解放戦線の指導者で、東京都にわいろを贈って東京都と同化し、通行手形の撤廃を画策していたのだ。
先程ユグドラさんが疑問に思った、東京と名の付く千葉県の会社や施設は、東京都と同化するための作戦でつけられたものだという。
そして阿久津は、麗と百美を捕らえて、東京都知事に差し出すと告げる。

ここで場面が一旦現代に戻ると、この件を聞いていた埼玉県民の父親が、千葉県民は悪どい！ と怒りを露にすると、千葉県出身の母が怒り出し、車から降りて夫婦喧嘩に。
このままでは結納に遅れてしまう……と、花嫁である愛海は戸惑い焦る。

ラムネ
「執事、千葉県、悪い人？」

ミミ
「向こうにも事情があるんでしょうし、悪とは言い切れませんけれども……二人にとっては敵ですよね。
とはいえ、リヤカーに乗る前に気づかなかったのが問題ですよねぇ」

「この国の都が東京で、今回はその隣の埼玉が主役で……群馬？にも都市伝説があるんだねぇ。千葉は東京とは別なのに、東京の遊園地があるの？」

「伝説の中では二人は東京から埼玉へ向かってて、現実の一家は東京へと向かってる。同時進行で進めてるってことは、二つの話が何処かでリンクするんだろうねぇ……」

 

「それでもかぎ分けられるのはギャグ漫画の強み」

ごん
「細かい事はどうでもいいのだの精神？
　それにしても、
　現実の世界の方でも争いがぼっぱつしている……」

「それでも東京と比べないのが……
　そして魔境グンマーはここでも魔境」

ごん
「さりげなく他の県まで被害来てる……
　そして都市伝説と現実世界の関係性好き」

「やる人が違うだけで受ける印象ほんと違っておもしろい。
　これが人の力……」

「そうそう、そういう目利きやテイスティングとかのイベントだよ。
確かに、街の空気と言っても、場所によって違ってくるし、流石に人間がそこまで匂いを嗅ぎ分けるのって現実的じゃないよね。
ワンちゃんやネコさんなら出来るかも知れないけれども」

と言いながら、傍らに寝そべっている太郎と花子を撫でるユズリハ。
映画の方はここで、冒頭の東京へ向かう車に乗った親子へとようやくシーンが戻ってくる。
ラジオを聞いていた父親は埼玉県人、母親は千葉県人であり、二人は互いの故郷の事で言い争いを始めていた。

「埼玉に海はあるか？埼玉に空港はあるか？」「空港はないが空港司令塔がある」
「千葉には海がある。千葉には東京ディズニーランドもある。観光地もたくさんある。空港もある」
などと続く応酬にうんざりした娘であり、花嫁になる予定の愛海は、「どうでもいいから早く東京へ」と両親をせかしつつ、ラジオから流れる都市伝説へと耳を傾ける。

コットン
「空港が無いのに、空港司令塔はある……不思議な感じ。
ともかく、逃げ場のない車の中で言い争いが始まったら、しんどいよねぇ」

都市伝説の続きでは、学院でも麗が埼玉県民である事が知られることとなり、大いに混乱を巻き起こしていた。
だが、その一方でＴＶは、群馬県の巨大生物調査隊が行方不明になったと報じていた。

ラムネ
「学校も大変だけど、群馬って本当に巨大生物がいるの？」

ミミ
「流石にこのニュースに出てくるようなものは、実在しないと思いますけれども」

一方、百美と麗は池袋に潜伏していた。麗は祭魂に戻って態勢を立て直すつもりだったのだが、道路は全て封鎖されてしまっていた。それゆえ、列車で茨城を経由して、埼玉を目指すこととなる。

そして場面は現代に戻り、車中で都市伝説の物語……麗の熱い思いを聞いている内に、愛海は心の底で埼玉を恥ずかしいと思っていたことを反省する。

ミミ
「ＳＡＴなんて組織があんなに滅茶苦茶なことをやれるだけあって、道路を一通り封鎖することもできるんですねぇ」

ラムネ
「あれ、車の中の女の人、お父さんから、さっき麗がやってたのと同じポーズ教わってる」

ユズリハ
「ああ、埼玉ポーズね。こんなアレなポーズでも、麗さんがやるとシリアスな空気も少しは感じるのが凄いよね。
それにしても、無事に列車で脱出できるのかしら？
百美のお父さん……都知事が、執事の阿久津に連れ戻すように命じてたし、そう簡単に事が進むとは思えないけれども」

「一級品と安物を並べて、目利きの能力を競うイベントってことかな。60回も正解するなんて、相当な腕前なんだねぇ……。さすがに空気を嗅ぎ分けるのは無理だと思うけど」

画面内には草加せんべいを踏めずにいる麗の姿。

「あ、これは分かるよ。聖なるものを穢したり壊したりすることで棄教を示す……こういうのも、笑いの種にできるんだ」

「そして二人は埼玉への逃避行。いったいどんな場所なんだろうねぇ」

「なお、目下の悩みは恐れ多すぎて、
　更に、外さないようにしないといけないプレッシャーから相方が見つからない事」

ごん
「心配とか不安とかいうこともあるけど、
　当たり前のように正解あてるもんねぇ。。。
　むしろ外れても問題か用意に不備がある感じあるレベルに」

「執事は有能。
　はっきりわかるんだね」

ごん
「こういう時に有能でなくてもいいのにって思っちゃう。
　それにしても急速に仲良くなってる」

「このままいけば問題ないんだろうけど……
　ここでトラブルからの黙ってみていられない。
　しかも、埼玉の人である事ばれちゃうし……
　これはまずいね。」

ごん
「それでも逃げれるの強い。
　うーん、
　無事逃げ切れるかも心配だけど、
　逃げた後も大丈夫なのかなってなるよね。」

「この間の”笑ってはいけない”とか、娯楽番組の中に、芸能人格付けチェックというのがあってね。
ワインやステーキ、演奏している楽器や楽団の格とか、一流と並のものを見聞きしたり、味見したりして、一流を当てていくというクイズ大会みたいなものなの。
間違えると控室のグレードや履物とか、色んなものが段々と貧乏くさくなっていって、最後はカメラに”映す価値なし”になって番組から消されちゃうの。

それで、麗さんの役を演じてる人は、その格付けチェックで６０問ぐらい連続正解を続けてるから、ラムネは”格付けの王様”って呼んでたの。
回答者は自分が正解だと思った部屋へと入って、司会者による正解発表を待つんだけど、彼が入ってきた時点でその部屋が当たりだってみんな思うようになるから、わざわざ豪華な別室用意されてるんだよ」

と、番組と名物回答者について説明をしている内に、場面は切り替わり……
麗に心惹かれるようになった百美は。彼を父に鍾愛しようと自宅の屋敷へと招待することとなる。
だが、その訪問がきっかけで、百美の家の執事である阿久津は、麗の素性について何らかの疑念を抱く。

コットン
「うわぁ、何だかすごく存在感の有る執事さんが出てきたね。こういうお話に出てくる執事って、悪い主人の代わりに、裏社会の汚れ仕事とかやってるイメージがあるけど……麗さん、大丈夫かしら？」

その後、えも言われぬ気持ちで舞い上がった百美は、麗をデパートへと買い物に誘う。
その前に、遊園地へ向かい、二人で遊ぶことになったのだが、乗り物で遊んだ後、アイスを食べようと園内を歩いていると……武装した兵士と言った姿の集団が人々を捕らえようと園内で無法を働き始める。
彼らは東京の治安を武力で守るＳＡＴ（埼玉アタックチーム）であり、埼玉人であるかを力ずくで確かめる”埼玉狩り”を行っていたのだ。
そして、ＳＡＴの魔手はは麗の家政婦・おかよとその子供にまで及び、二人は捕まってしまったのであった。

ミミ
「ＳＡＴって、ユズリハさんの国の警察にある、テロリスト対策とかで動く、特殊強襲部隊（スペシャルアタックチーム）ですよね？
東京から見たら、埼玉の活動家はテロリストでしょうけれども、流石にこれはやりすぎだと思います」

などとミミが驚いている間に、ＳＡＴがとうとう麗が埼玉人であるかを確かめようとする。
ＳＡＴが麗に課したのは、国の天然記念物であり、埼玉県を象徴する鳥とされている、シラコバトの絵が描かれた、祭魂名物のお菓子・草加せんべいを踏みつけろというものであった。

ミミ
「これって江戸時代にあった、キリシタン狩りのパロディって奴ですよね？　だけど、この流れだと……」

ミミの予想通り、麗は草加せんべいを踏むことができず、ＳＡＴとの大立ち回りとなってしまう。
ひとまずＳＡＴから逃れることはできたものの、東京にいることができなくなった麗は、難を逃れるために埼玉へと向かう決意を固める。
そして、麗は家へと戻ることなく、麗と共に行くことを決する。

ラムネ
「愛の逃避行？」

ユズリハ
「麗の方はともかく、百美は完全にぞっこんだよね。
確か原作の漫画はこの辺りで未完のまま止まってしまったって聞いたけど、その後もちゃんと作ったんだろうから、先が楽しみだね」

「この間の”笑ってはいけない”とか、娯楽番組の中に、芸能人格付けチェックというのがあってね。
ワインやステーキ、演奏している楽器や楽団の格とか、一流と並のものを見聞きしたり、味見したりして、一流を当てていくというクイズ大会みたいなものなの。
間違えると控室のグレードや履物とか、色んなものが段々と貧乏くさくなっていって、最後はカメラに”映す価値なし”になって番組から消されちゃうの。

それで、麗さんの役を演じてる人は、その格付けチェックで６０問ぐらい連続正解を続けてるから、ラムネは”格付けの王様”って呼んでたの。
回答者は自分が正解だと思った部屋へと入って、司会者による正解発表を待つんだけど、彼が入ってきた時点でその部屋が当たりだってみんな思うようになるから、わざわざ豪華な別室用意されてるんだよ」

と、番組と名物回答者について説明をしている内に、場面は切り替わり……
麗に心惹かれるようになった百美は。彼を父に鍾愛しようと自宅の屋敷へと招待することとなる。
だが、その訪問がきっかけで、百美の家の執事である阿久津は、麗の素性について何らかの疑念を抱く。

コットン
「うわぁ、何だかすごく存在感の有る執事さんが出てきたね。こういうお話に出てくる執事って、悪い主人の代わりに、裏社会の汚れ仕事とかやってるイメージがあるけど……麗さん、大丈夫かしら？」

その後、えも言われぬ気持ちで舞い上がった百美は、麗をデパートへと買い物に誘う。
その前に、遊園地へ向かい、二人で遊ぶことになったのだが、乗り物で遊んだ後、アイスを食べようと園内を歩いていると……武装した兵士と言った姿の集団が人々を捕らえようと園内で無法を働き始める。
彼らは東京の治安を武力で守るＳＡＴ（埼玉アタックチーム）であり、埼玉人であるかを力ずくで確かめる”埼玉狩り”を行っていたのだ。
そして、ＳＡＴの魔手はは麗の家政婦・おかよとその子供にまで及び、二人は捕まってしまったのであった。

ミミ
「ＳＡＴって、ユズリハさんの国の警察にある、テロリスト対策とかで動く、特殊強襲部隊（スペシャルアタックチーム）ですよね？
東京から見たら、埼玉の活動家はテロリストでしょうけれども、流石にこれはやりすぎだと思います」

などとミミが驚いている間に、ＳＡＴがとうとう麗が埼玉人であるかを確かめようとする。
ＳＡＴが麗に課したのは、国の天然記念物であり、埼玉県を象徴する鳥とされている、シラコバトの絵が描かれた、祭魂名物のお菓子・草加せんべいを踏みつけろというものであった。

ミミ
「これって江戸時代にあった、キリシタン狩りのパロディって奴ですよね？　だけど、この流れだと……」

ミミの予想通り、麗は草加せんべいを踏むことができず、ＳＡＴとの大立ち回りとなってしまう。
ひとまずＳＡＴから逃れることはできたものの、東京にいることができなくなった麗は、難を逃れるために埼玉へと向かう決意を固める。
そして、麗は家へと戻ることなく、麗と共に行くことを決する。

ラムネ
「愛の逃避行？」

ユズリハ
「麗の方はともかく、百美は完全にぞっこんだよね。
確か原作の漫画はこの辺りで未完のまま止まってしまったって聞いたけど、その後もちゃんと作ったんだろうから、先が楽しみだね」