【騒乱荊街】其の生命は落葉に埋まる

12月末、深夜になればワールドスワップが行われる日。
しかし、住民にそんな事はわからない。

普段通りの日常を送っている。

【創藍荊街No.27のイベントです。
 招待者以外の書き込みは御遠慮ください】

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> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
<水滴の音を耳にしたのはそんな時だった。
 弾かれた独楽のように勢いよく向きを変える>

「(思った以上に早い……!)

 成鐘! 早く出てこい!
 ……クソッ」

<もう立ち去った振りもしていられない。
 扉越しに声をかけつつ、弓を地面に対し垂直に構える>

「(逃げ場はない。あるとしたらあのダクトか)」

1/6 02:19:55
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
「(ぶん投げられたり攻撃がかすめたりしたが
  幸い弓に傷はないな。

  ……あの男は頭を矢が貫いても
  平気そうだったし、
  タシャさんはなんか水っぽいし、
  物理的なダメージはどちらも期待できない。
  痛みがあるのかも怪しいもんだ。

  となるとやっぱり“これ”が
  少しでも効いてくれるよう
  期待することになるな……)」

<寺田は自分の肩を掴む。
 いやどちらかと言うと無理に腕をねじって、
 指先が肩を過ぎて背中に触れている。
 本当に手を添えたいのは背中なのかもしれない>

1/6 02:07:27
> 寺田(898)  (1258)
 (ENo.899)
*ドウ……ッ*

 銀の水が一気になだれ込んできた。
 ある程度粘性があるため、津波の如き勢いではないが……

 直感でわかる。
 あの水に触れてはいけない。

 周囲には這って進めば入れそうなダクト、
 成鐘が特殊な技術で入っていった
 硬く閉ざされた扉がある。

 死を覚悟して銀の水に立ち向かい
 限界まで堪えるか、

 成鐘を信じてダクトへ逃げ込むか、
 選ぶことができる。

 成鐘が入っていった扉は
 男子高校生の力では開かない。
1/5 03:10:38
> 寺田(898)  (1258)
 (ENo.899)
*ぽた*

    *ぽた*

 寺田は外に出ないことを選んだ。
 弓の状態を確認している間に、
 入ってきたハッチから、銀色の水が滴り始めた。

 外はもうあの水に満たされているのだろうか。

(続)
1/5 03:02:08
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
「(とは言え状況に任せてばかりでもいられん。
  出来る準備はしておこう。
  出来ることもさして多い訳でもないが)」

<矢種の確認、弓の状態確認、
 自分と周囲の状況確認、
 それから一応敵と戦う為の考察。
 異能もなしに戦える気はしないが
 何事も気持ちに振り回されずに
 一度はしっかり考えておくべきだ。
 逃げ道くらいは見つかるかもしれない>

「どうでもいいけどあのチビまんじゅう、
 肝心な時に限って出てこないな……」


<そんな具合に成鐘が出てくるのを待つ>
1/3 00:26:41
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
<言葉少なに見送る。
 成鐘の姿が扉の向こうに消えても
 寺田はその場から動かなかった。

 確かに一網打尽にされるリスクはある。
 だが今自分だけ生存率を上げたところで
 何ができるだろう? 敵は何らかの手で
 成鐘を追尾しているようにも見える。
 なら自分が囮になってハッチから
 敵を引き離す……という手は使えない。
 成鐘だけが的確に狙われる。
 さりとて敵を奇襲することも、
 実力的な面から見て現実的でない。

 今一番確実な生存方法はあの二人が
 鉢合わせするまで持ちこたえて、
 隙を見て逃げることだ。
 なら自分が一緒に居た方が
 成鐘一人よりも時間稼ぎができる。

 勿論そう都合よく事が運ぶとは限らないが
 それはここを立ち去っても同じこと。
 前も後ろも同じようにリスクがあり、
 この判断の良し悪しは
 もはや結果論でしか語れない。
 寺田にはそう思えた>

1/3 00:15:52
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
「遅かったか……。

 (襲ってきたとは言え死ぬのは気の毒だ。
  後で墓でも立てて懇ろに弔ってやろう)」

<このまま謎の男の生存を確認できないなら
 のちのちアンジニティのクソデカシップ付近に
 墓標が立てられるであろう。

 成鐘を静かにおろした>

「……
 気を付けろよ」

1/3 00:06:39
> 寺田(898)  (1258)
成鐘(ENo.899)
「さっきの襲ってきた男、
 タシャの……銀の水に飲み込まれたな。
 飲まれた木が枯れてってたし、タシャの異能には
 触らないほうがいい気がする」

 ハッチの内部は廊下が続いており、
 突き当りまでいくと、また頑丈な扉があった。

 手を添えるパネルがあり、
 成鐘は寺田からおりる。

「……此処から先、俺しか入れねぇんだ。
 すぐに取ってくる……

 でもここ、袋小路だし、
 アイツやタシャが来たら、俺が戻るまで逃げ道がない。
 一旦外に出ててくれないか?
 ハッチの前で待っててくれ。

 その、追いつかれたら逃げていいからな。
 あんなの戦えるわけ無いだろ」

 そう言って成鐘はパネルに手を当てる。
 扉に波紋が走ったかと思うと、
 そのままするりと入っていってしまうだろう。

 さて、寺田はどうする。
1/2 23:31:30
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
<やっと戦いの中心から離れられたことで
 小さく安堵の溜息をつく。

 暗証番号を言われたとおりに入力した>

「ハッチ? ここか。

 (……二人がぶつかってくれて
  僕らは助かったが、
  あっちはあっちで放っておくと
  死体が出かねない。
  さっさと止めて、
  男の方はお帰り願わないとな)」

<状況を整理しつつハッチの内部へ入る。
 急いでいるとはいえ、銀の水や植物が
 いつ飛び出してくるか分からない。
 警戒しながら行動するだろう>
1/2 21:35:50
> 成鐘(899)  (1258)
寺田(ENo.898)
<背後から来る風圧だけが
 相手の攻撃を知覚する手がかりだった。
 故郷の水神に本尊に
 祈る言葉が脳内を反復する。
 どうか風圧だけで済みますように。
 当たりませんように。と>

「たく、広くて助かった……!
 普通のマンションなら
 とっくに巻き添えで人死にが出てるぞ」

1/2 21:26:55
> 寺田(898)  (1258)
成鐘(ENo.899)
「……なんだよこれ」

 足を寺田に任せている成鐘は
 軽く振り返る余裕はあった。

 木の根の柱に、銀色の水。

 銀色に触れた植物が、
 色を失って枯れていく。

 あちこちで電灯が銀の水に
 なぎ倒されてショートし、
 爆発音がする。

 頭の中は拳銃どころではなかった。

 「タシャなのか、あれが……」

 はっ、と我を取り戻し、
 寺田に向かう場所の指示を出す。
 幸い、銀の水に侵食されている箇所から距離があった。

 殺風景なエリアの閉ざされた扉を指さす。

「そこの暗証番号キー、685314……
 エレベーターは動いて……なさそうだな、
 右手にハッチがある。
 その中に入ってくれるか?」
1/1 19:38:46
> 寺田(898)  (1258)
 (ENo.899)



 ────…………



(続)
1/1 19:19:33
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