【騒乱荊街】其の生命は落葉に埋まる
12月末、深夜になればワールドスワップが行われる日。
しかし、住民にそんな事はわからない。
普段通りの日常を送っている。
【創藍荊街No.27のイベントです。
招待者以外の書き込みは御遠慮ください】
しかし、住民にそんな事はわからない。
普段通りの日常を送っている。
【創藍荊街No.27のイベントです。
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寺田(898)
(1258)
成鐘(ENo.899)
「さっきの襲ってきた男、
タシャの……銀の水に飲み込まれたな。
飲まれた木が枯れてってたし、タシャの異能には
触らないほうがいい気がする」
ハッチの内部は廊下が続いており、
突き当りまでいくと、また頑丈な扉があった。
手を添えるパネルがあり、
成鐘は寺田からおりる。
「……此処から先、俺しか入れねぇんだ。
すぐに取ってくる……
でもここ、袋小路だし、
アイツやタシャが来たら、俺が戻るまで逃げ道がない。
一旦外に出ててくれないか?
ハッチの前で待っててくれ。
その、追いつかれたら逃げていいからな。
あんなの戦えるわけ無いだろ」
そう言って成鐘はパネルに手を当てる。
扉に波紋が走ったかと思うと、
そのままするりと入っていってしまうだろう。
さて、寺田はどうする。
タシャの……銀の水に飲み込まれたな。
飲まれた木が枯れてってたし、タシャの異能には
触らないほうがいい気がする」
ハッチの内部は廊下が続いており、
突き当りまでいくと、また頑丈な扉があった。
手を添えるパネルがあり、
成鐘は寺田からおりる。
「……此処から先、俺しか入れねぇんだ。
すぐに取ってくる……
でもここ、袋小路だし、
アイツやタシャが来たら、俺が戻るまで逃げ道がない。
一旦外に出ててくれないか?
ハッチの前で待っててくれ。
その、追いつかれたら逃げていいからな。
あんなの戦えるわけ無いだろ」
そう言って成鐘はパネルに手を当てる。
扉に波紋が走ったかと思うと、
そのままするりと入っていってしまうだろう。
さて、寺田はどうする。
1/2 23:31:30
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成鐘(899)
(1258)
寺田(ENo.898)
<やっと戦いの中心から離れられたことで
小さく安堵の溜息をつく。
暗証番号を言われたとおりに入力した>
「ハッチ? ここか。
(……二人がぶつかってくれて
僕らは助かったが、
あっちはあっちで放っておくと
死体が出かねない。
さっさと止めて、
男の方はお帰り願わないとな)」
<状況を整理しつつハッチの内部へ入る。
急いでいるとはいえ、銀の水や植物が
いつ飛び出してくるか分からない。
警戒しながら行動するだろう>
小さく安堵の溜息をつく。
暗証番号を言われたとおりに入力した>
「ハッチ? ここか。
(……二人がぶつかってくれて
僕らは助かったが、
あっちはあっちで放っておくと
死体が出かねない。
さっさと止めて、
男の方はお帰り願わないとな)」
<状況を整理しつつハッチの内部へ入る。
急いでいるとはいえ、銀の水や植物が
いつ飛び出してくるか分からない。
警戒しながら行動するだろう>
1/2 21:35:50
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成鐘(899)
(1258)
寺田(ENo.898)
<背後から来る風圧だけが
相手の攻撃を知覚する手がかりだった。
故郷の水神に本尊に
祈る言葉が脳内を反復する。
どうか風圧だけで済みますように。
当たりませんように。と>
「たく、広くて助かった……!
普通のマンションなら
とっくに巻き添えで人死にが出てるぞ」
続
相手の攻撃を知覚する手がかりだった。
故郷の水神に本尊に
祈る言葉が脳内を反復する。
どうか風圧だけで済みますように。
当たりませんように。と>
「たく、広くて助かった……!
普通のマンションなら
とっくに巻き添えで人死にが出てるぞ」
続
1/2 21:26:55
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寺田(898)
(1258)
成鐘(ENo.899)
「……なんだよこれ」
足を寺田に任せている成鐘は
軽く振り返る余裕はあった。
木の根の柱に、銀色の水。
銀色に触れた植物が、
色を失って枯れていく。
あちこちで電灯が銀の水に
なぎ倒されてショートし、
爆発音がする。
頭の中は拳銃どころではなかった。
「タシャなのか、あれが……」
はっ、と我を取り戻し、
寺田に向かう場所の指示を出す。
幸い、銀の水に侵食されている箇所から距離があった。
殺風景なエリアの閉ざされた扉を指さす。
「そこの暗証番号キー、685314……
エレベーターは動いて……なさそうだな、
右手にハッチがある。
その中に入ってくれるか?」
足を寺田に任せている成鐘は
軽く振り返る余裕はあった。
木の根の柱に、銀色の水。
銀色に触れた植物が、
色を失って枯れていく。
あちこちで電灯が銀の水に
なぎ倒されてショートし、
爆発音がする。
頭の中は拳銃どころではなかった。
「タシャなのか、あれが……」
はっ、と我を取り戻し、
寺田に向かう場所の指示を出す。
幸い、銀の水に侵食されている箇所から距離があった。
殺風景なエリアの閉ざされた扉を指さす。
「そこの暗証番号キー、685314……
エレベーターは動いて……なさそうだな、
右手にハッチがある。
その中に入ってくれるか?」
1/1 19:38:46
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成鐘(899)
寺田(898)
「……ちぃっ」
寺田の一歩後ろに、
男の斬撃が巨木の根となって突き立った。
あと一瞬迷っていたら、
串刺しになっていたことだろう。
「ちん逃げっか!!」
男の怒号が聞こえる。
二撃目が来るだろうが、振り返る隙はない。
(続)
寺田の一歩後ろに、
男の斬撃が巨木の根となって突き立った。
あと一瞬迷っていたら、
串刺しになっていたことだろう。
「ちん逃げっか!!」
男の怒号が聞こえる。
二撃目が来るだろうが、振り返る隙はない。
(続)
1/1 19:07:48
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成鐘(899)
(1258)
寺田(ENo.898)
「分かってるよ。二度目は流石に
助からないだろうしな……。
目なんて何に使うんだか全く。
いよいよ命が危ないとなったら仕方ないが、
最大限出し渋れよ。
あんな理不尽に襲われて
ハイハイとくれてやることは――!」
<まっしぐらに駆けていた速度が
物音を聞きつけた瞬間に撓む>
「(何か落とした? 銃か?)」
<銃が無ければ弾丸をそのままには使えない。
だが相手の追跡力を考ええると――>
「……」
<寺田はわずかに迷いはしたものの
結局振り返ることもなく
前へ走り続けた。
銃はスペアがあるかもしれない。
最悪なくても銃弾があれば
別の手を考えられる。
一つしかない命には代えられない>
助からないだろうしな……。
目なんて何に使うんだか全く。
いよいよ命が危ないとなったら仕方ないが、
最大限出し渋れよ。
あんな理不尽に襲われて
ハイハイとくれてやることは――!」
<まっしぐらに駆けていた速度が
物音を聞きつけた瞬間に撓む>
「(何か落とした? 銃か?)」
<銃が無ければ弾丸をそのままには使えない。
だが相手の追跡力を考ええると――>
「……」
<寺田はわずかに迷いはしたものの
結局振り返ることもなく
前へ走り続けた。
銃はスペアがあるかもしれない。
最悪なくても銃弾があれば
別の手を考えられる。
一つしかない命には代えられない>
12/15 22:59:39
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寺田(898)
(1258)
成鐘(ENo.899)
「ぶった斬られたかと思って……びっくりした
2度目はゴメンだぞ」
何も出来なかった1度目。
意識は虚ろだったのに、
寺田の体が二分割されていたのを
ハッキリと覚えている。
「あの男、俺の目を狙ってた。
あのままタシャが乱入しなかったら、
くり抜かれてたと思う……
……本当に、本当に手詰まりだった時は、
差し出すことも考える。
勿論、できる限りは足掻くさ。
2人で殺されるよりはだ」
カシャン、と金属音が後方に響く。
あっ、と声が上がった。
熱に魘され、片腕だけの身体では
上手くハンドガンの装填が出来なかったらしい。
血の弾丸を打つならばハンドガンは必要だ。
拾いに止まろうか、
しかしここで足を止めれば
あの男がこのまま2人を見過ごす可能性は低い。
そのまま走り、
身の安全と弾の確保を優先するか。
2度目はゴメンだぞ」
何も出来なかった1度目。
意識は虚ろだったのに、
寺田の体が二分割されていたのを
ハッキリと覚えている。
「あの男、俺の目を狙ってた。
あのままタシャが乱入しなかったら、
くり抜かれてたと思う……
……本当に、本当に手詰まりだった時は、
差し出すことも考える。
勿論、できる限りは足掻くさ。
2人で殺されるよりはだ」
カシャン、と金属音が後方に響く。
あっ、と声が上がった。
熱に魘され、片腕だけの身体では
上手くハンドガンの装填が出来なかったらしい。
血の弾丸を打つならばハンドガンは必要だ。
拾いに止まろうか、
しかしここで足を止めれば
あの男がこのまま2人を見過ごす可能性は低い。
そのまま走り、
身の安全と弾の確保を優先するか。
12/15 03:54:16
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成鐘(899)
(1258)
寺田(ENo.898)
「なるほど……
あれなら効くかもしれないな」
<成鐘を背負うと目指す方に向かて
最初は少し回り道しながら走り出した。
堂々と戦っている傍を
通るような真似はしない。
逃亡を見咎められたくないし、
何より瓦礫がいつ降ってくるか。
急がば回れという奴だ>
「そんな吹っ飛んでたか?
骨は分からん。
だが動けない訳じゃないから気にするな」
<元々の“寺田善継”がそうだったのか、
あるいはエンシャクシュがそう作ったのか、
寺田の体は頑健だ。
負傷の程度は調べないと分からないが
いずれにせよまだ人一人運ぶのに
支障は出ていないようである。
ある程度タシャたちから離れたら
いよいよ走って目的地へ向かおうとする>
あれなら効くかもしれないな」
<成鐘を背負うと目指す方に向かて
最初は少し回り道しながら走り出した。
堂々と戦っている傍を
通るような真似はしない。
逃亡を見咎められたくないし、
何より瓦礫がいつ降ってくるか。
急がば回れという奴だ>
「そんな吹っ飛んでたか?
骨は分からん。
だが動けない訳じゃないから気にするな」
<元々の“寺田善継”がそうだったのか、
あるいはエンシャクシュがそう作ったのか、
寺田の体は頑健だ。
負傷の程度は調べないと分からないが
いずれにせよまだ人一人運ぶのに
支障は出ていないようである。
ある程度タシャたちから離れたら
いよいよ走って目的地へ向かおうとする>
12/14 01:58:06
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寺田(898)
(1258)
成鐘(ENo.899)
「俺の、部屋があるところの地下に……
父様……ルドルフの、血の弾丸が、ある……
あの壁が、異能によるものなら、
それか、あの男自身や、暴走したタシャ……
止められるのは、その弾だけ、だろ……
俺の生体認証でしか、開けられない……
そこまで、頼む」
ゆっくりと寺田の背中に乗る。
カチャカチャと銃をいじる音が聞こえた。
両手を占領してしまう以上、
成鐘が代わりに打たなければならない。
力が入ってない分、
普段よりもその体は重い。
そうこうしている間にも
木々と銀の水がぶつかり合って
近くの建物が瓦礫に変わる。
「寺田は、骨、折れたりして、無いか?
すげぇ、吹っ飛んでたけど…」
父様……ルドルフの、血の弾丸が、ある……
あの壁が、異能によるものなら、
それか、あの男自身や、暴走したタシャ……
止められるのは、その弾だけ、だろ……
俺の生体認証でしか、開けられない……
そこまで、頼む」
ゆっくりと寺田の背中に乗る。
カチャカチャと銃をいじる音が聞こえた。
両手を占領してしまう以上、
成鐘が代わりに打たなければならない。
力が入ってない分、
普段よりもその体は重い。
そうこうしている間にも
木々と銀の水がぶつかり合って
近くの建物が瓦礫に変わる。
「寺田は、骨、折れたりして、無いか?
すげぇ、吹っ飛んでたけど…」
12/13 23:21:33