草原
どこにでも有り得るような場所。
低い草……のようなテクスチャが地面をまばらに包んでいる。
ひとり、誰かがそこにいたようだった。
*だれもいない*
低い草……のようなテクスチャが地面をまばらに包んでいる。
ひとり、誰かがそこにいたようだった。
*だれもいない*
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Helio(236)
こより(ENo.90)
「はい!ではこちらをご覧ください」
ポケットからひとつ、小石を取り出す。
傍目には、何の変哲もない小石だ。
「タネも仕掛けもありません。ですが」
小石を右手で握り込む。
得意げに目を閉じて、何やら唱える。
「ちゃらりらりら〜♪」
口ずさむのは、手品といえばお馴染みのあの曲。
ワンフレーズ歌い切ったところで、ぱっと、その手を開く。
その手の中にあったはずの小石はどこかに消えて。
代わりに、絶妙に可愛くないウーパールーパーのキーホルダーが現れた。
……絶妙に可愛くない。
ポケットからひとつ、小石を取り出す。
傍目には、何の変哲もない小石だ。
「タネも仕掛けもありません。ですが」
小石を右手で握り込む。
得意げに目を閉じて、何やら唱える。
「ちゃらりらりら〜♪」
口ずさむのは、手品といえばお馴染みのあの曲。
ワンフレーズ歌い切ったところで、ぱっと、その手を開く。
その手の中にあったはずの小石はどこかに消えて。
代わりに、絶妙に可愛くないウーパールーパーのキーホルダーが現れた。
……絶妙に可愛くない。
5/12 10:48:26


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Helio(236)
こより(ENo.90)
「ふふー、おまかせください!ヘリオさんはいい子いい子、ですね〜っ」
なんて言いながら手を伸ばす。
何事もないならば、その頭を優しくぽふぽふと撫でるだろう。
「じゃあ、そんないい子のヘリオさんに、『手品』を見せてあげましょう!」
「魔法と同じかどうか、見てみてくださいね?」
こうする間にもデータは蓄積されていく。
あなたの一挙一動。
あなたの『型紙』にできること、できないことを、蓄積していく。
既に蓄積された『できないこと』の中に、『首飾り』の話が存在していた。
『できない』から『してはいけない』のかを探っている。
なんて言いながら手を伸ばす。
何事もないならば、その頭を優しくぽふぽふと撫でるだろう。
「じゃあ、そんないい子のヘリオさんに、『手品』を見せてあげましょう!」
「魔法と同じかどうか、見てみてくださいね?」
こうする間にもデータは蓄積されていく。
あなたの一挙一動。
あなたの『型紙』にできること、できないことを、蓄積していく。
既に蓄積された『できないこと』の中に、『首飾り』の話が存在していた。
5/11 22:25:08

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こより(90)
村娘(ENo.236)
「わあっ やったー!ほめて くれるの?
それじゃあ あたま なでて ほしいなあ〜」
にこにこと満面の笑みになる村娘。
手品、と聞くと目を丸くしていた。
「… … てじな?なあに それ!」
「まほう と おんなじやつ?」
根幹に触れてこないことは、"首飾り"にとっては都合がよかった。
余計なバグを引き起こさないからだ。
かりからと小さく鳴り、処理を続ける。
データの積み重ね。
型紙通りのデータ。
村娘は、あなたがデータである事実にすら気が付かない。
出会うべき[勇者]はひとりのみ。人を見分ける機能はついていない。
道筋の決まった会話を元に、フラグを立てては回収する。
それが出来れば、何だってよかった。
それじゃあ あたま なでて ほしいなあ〜」
にこにこと満面の笑みになる村娘。
手品、と聞くと目を丸くしていた。
「… … てじな?なあに それ!」
「まほう と おんなじやつ?」
根幹に触れてこないことは、"首飾り"にとっては都合がよかった。
余計なバグを引き起こさないからだ。
かりからと小さく鳴り、処理を続ける。
データの積み重ね。
型紙通りのデータ。
村娘は、あなたがデータである事実にすら気が付かない。
出会うべき[勇者]はひとりのみ。人を見分ける機能はついていない。
道筋の決まった会話を元に、フラグを立てては回収する。
それが出来れば、何だってよかった。
5/11 07:22:48

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Helio(236)
こより(ENo.90)
「まあ!怪我を治す魔法の材料……ふふ、素敵なお花なんですね」
「ちゃんとお勉強して、ヘリオさんもえらいです。あとで沢山褒めてあげなければなりませんね?」
あなたの手元の邪魔はしまいと、そんなことを言ってみる。
「残念ながら魔法はからっきしで。あ、でも『手品』はできますよ」
「ヘリオさん、『手品』は知っていますか?」
そこに『自我』がないことを理由に、こよりは態度を変えたりしない。
こよりはあなたと『同類』なのだ。多少の違い程度、気にしない。
そもそもの話。
こよりの『心』すら、データなのだから。
ただ『会話』を試行する。それそのものが、こよりにとって大変意味のある行為なのだ。
あなたがどうかは分からない。
けれど藤波こよりは、『会話』で『心』を模倣して、こうして存在をしているのだった。
「ちゃんとお勉強して、ヘリオさんもえらいです。あとで沢山褒めてあげなければなりませんね?」
あなたの手元の邪魔はしまいと、そんなことを言ってみる。
「残念ながら魔法はからっきしで。あ、でも『手品』はできますよ」
「ヘリオさん、『手品』は知っていますか?」
そこに『自我』がないことを理由に、こよりは態度を変えたりしない。
こよりはあなたと『同類』なのだ。多少の違い程度、気にしない。
そもそもの話。
こよりの『心』すら、データなのだから。
ただ『会話』を試行する。それそのものが、こよりにとって大変意味のある行為なのだ。
あなたがどうかは分からない。
けれど藤波こよりは、『会話』で『心』を模倣して、こうして存在をしているのだった。
5/10 23:26:56

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こより(90)
村娘(ENo.236)
「えっへへへ あたしが たくさん おしえてあげるー。ぬけだしてても おはなし きいてるんだよ?」
「えとねえ えっとねえ… … [フィトのはな]は しろ まほう!」
「ケガを なおしたり… … からだを げんきにしたり!そういうまほうを みにつけるのに ひつよう なんだって」
「[こよりちゃん]さんは まほう できる?」
「ここから ひがしに いったところで おしえてもらえるんだって!どうぐやの おにいさんが いってたんだ」
あなたが村娘に何を感じても、村娘から何かを知り得ても、
その心が村娘に届くことは無い。
想い《手紙》があったとて、受け皿《ポスト》が無ければ届かないのだ。
……決して。
村娘は、うでわを作っている。
「えとねえ えっとねえ… … [フィトのはな]は しろ まほう!」
「ケガを なおしたり… … からだを げんきにしたり!そういうまほうを みにつけるのに ひつよう なんだって」
「[こよりちゃん]さんは まほう できる?」
「ここから ひがしに いったところで おしえてもらえるんだって!どうぐやの おにいさんが いってたんだ」
あなたが村娘に何を感じても、村娘から何かを知り得ても、
その心が村娘に届くことは無い。
想い《手紙》があったとて、受け皿《ポスト》が無ければ届かないのだ。
……決して。
村娘は、うでわを作っている。
5/10 22:55:57

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Helio(236)
こより(ENo.90)
「まあ!フィトのはな、ですか!……ふふ、あまり詳しくなくてすみません」
「まほう……もあまり詳しくないんです。どのような魔法の材料になるんでしょうか?」
あなたの手元に視線を落としながら、しかし何事も無かったかのように話を続ける。
藤波こよりはデータだ。
しかし『決められた道筋を辿る』簡単なデータではない。
それは、藤波こよりが『これまでたくさんのやり取りを経てきたから』こそ、そうなり得たのだと言える。
話題を作る。選ぶ。
話す。喜怒哀楽を作る。
人の真似事を続ける自身が、自我を持たないあなたとの交流で得ることの出来るもの。
それを知ろうとする。
藤波こよりの本分は、『知ること』だからだ。
「まほう……もあまり詳しくないんです。どのような魔法の材料になるんでしょうか?」
あなたの手元に視線を落としながら、しかし何事も無かったかのように話を続ける。
藤波こよりはデータだ。
しかし『決められた道筋を辿る』簡単なデータではない。
それは、藤波こよりが『これまでたくさんのやり取りを経てきたから』こそ、そうなり得たのだと言える。
話題を作る。選ぶ。
話す。喜怒哀楽を作る。
人の真似事を続ける自身が、自我を持たないあなたとの交流で得ることの出来るもの。
それを知ろうとする。
藤波こよりの本分は、『知ること』だからだ。
5/10 22:22:36


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Helio(236)
こより(ENo.90)
「…………」
一瞬無言になった。笑顔だ。
こよりの世界にもサブカル文化は存在する。
ゲームやアニメ、漫画はみんな大好きだ。
だから、さすがにそろそろ気付いている。
RPGのNPCのようなあなたの言動に、気付いているのだ。
「はい!改めてよろしくお願いしますね、ヘリオさん」
気付いた、上で。
いやもしかしたら、気付いているからかもしれない。
……名前の訂正は、しなかった。
「まあ、楽しみです!ふふ、今度はどんな腕輪を作ってくださるんですか?見せてください」
あなたの手元を、覗き込もうとする。
一瞬無言になった。笑顔だ。
こよりの世界にもサブカル文化は存在する。
ゲームやアニメ、漫画はみんな大好きだ。
だから、さすがにそろそろ気付いている。
RPGのNPCのようなあなたの言動に、気付いているのだ。
「はい!改めてよろしくお願いしますね、ヘリオさん」
気付いた、上で。
いやもしかしたら、気付いているからかもしれない。
……名前の訂正は、しなかった。
「まあ、楽しみです!ふふ、今度はどんな腕輪を作ってくださるんですか?見せてください」
あなたの手元を、覗き込もうとする。
5/10 14:00:35


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Helio(236)
こより(ENo.90)
「おや。私のお名前ですか?」
「私はこよりちゃんです。どうです?かわいいお名前でしょう?」
ドヤ。
続くあなたの言葉に、自分の左腕を見て。
「ええ、はい。ヘリオさんに会うために、おめかしをしてきたんです」
なんてくすくす、そう笑う。
「また作ってくださるんですか?こうして私はヘリオさんに、オシャレさんに刺せられてしまうわけでしょうか!」
大袈裟に喜んでみせた。
「私はこよりちゃんです。どうです?かわいいお名前でしょう?」
ドヤ。
続くあなたの言葉に、自分の左腕を見て。
「ええ、はい。ヘリオさんに会うために、おめかしをしてきたんです」
なんてくすくす、そう笑う。
「また作ってくださるんですか?こうして私はヘリオさんに、オシャレさんに刺せられてしまうわけでしょうか!」
大袈裟に喜んでみせた。
5/9 23:02:41