草原

どこにでも有り得るような場所。
低い草……のようなテクスチャが地面をまばらに包んでいる。
ひとり、誰かがそこにいたようだった。

*だれもいない*

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> こより(90)
Helio(ENo.236)
いままで おつかれさま あたし。
これから よろしくね あたし。

「…… ……?」

通常の処理が、滞りなく再開されていく。
歯車の音はもうしない。

不思議そうに瞬きをするヘリオ。
その瞳の奥には、
確かに、宝石のようなかがやきがあった。
5/24 08:16:45
> こより(90)
Helio(ENo.236)
──自己判断が可能になる。
自由だ。

……。

可視化されたコアはもう不必要だ。
きらり、首飾りがヘリオの中へと消える。

「………」

NPCとして確立するための居場所ももう不必要だ。
ふわり、草原が消えていく。
残ったのは、白の花と紫の花のみで。
0と1に還元されて、記憶の中へと格納される。
5/24 08:14:31
> こより(90)
+++(ENo.236)
Good night   [Village girl].


Hello   "Helio".
5/24 08:12:01
> こより(90)
村娘(ENo.236)
……かくして、元ある型紙は。
新たなフォルダにより、存在意味を失った。

意味を失ったものは、ゴミ箱に入れられる。
ゴミ箱に入れられたものは、やがて完全に消去される。

それを止めるシステムはもうない。
躊躇いはない。

それは、
エンディングを見たこどもが2週目を始める時のように。

ひとつ、歩みを進めれば良いだけなのだから。
5/24 08:11:14
> こより(90)
村娘(ENo.236)
新しい『1』と、既に擦り切れた『1』。
矛盾を孕んでしまうのは、どちらもあるから。
なら、どちらかを切り捨てればいい。

*かり*

最新の[仕様]と、初期の[仕様]。
最新のものは、初期の仕様……一番重要な、NPC個人としての要素を含んでいる。
それなら。
初期の[仕様]が無くとも、もう問題は無いだろう。

至極単純で、簡単な二択。
5/24 08:09:06
> こより(90)
村娘(ENo.236)
───何時間経っただろうか。
事実を詳細にされ、再び組み立てられる。

そのうちに、ヘリオにひとつの変化が生まれていた。

ヘリオはAIだ。
それも、人間のように動けるほどの知能と感情を有した。

ヘリオは自立した機械──データだ。
スーパーコンピュータのようにはいかないが、
自己メンテナンスが出来ない訳では無い。

数十分の期間を経て、
コアの中で、結果が出力される。
5/24 08:07:57
> Helio(236)
こより(ENo.90)
『こよりちゃんとの出会いは、設定の「外」の出来事』。

『こよりちゃんは「勇者役」をしていた』。


ここまでに偽りはない。
自分が『勇者』を否定しなかった理由の1つはこれだった。

……しかし。
そしてここでひとつの問題に、藤波こよりは行きあたる。


*がり*


最初の会話。
確かに起きたロールバック。

けれど、現在のヘリオの内部には、『ロールバックを起こす仕組みは存在しない』。
……故に、『その時のことを思い返すと』『何故か巻き戻った自分』を思い出し、その理由を追求しようとしてエラーを吐く可能性があった。
追求したとて、『存在しないデータのこと』は知り得ない。当然の話だ。

と、なると。

ロールバック直後の、演算のデータに手をつける。
『起きた結果』は変えられない。
変えずにその『理由』を打ち込まねばならない。

……藤波こよりはありのままを打ち込んだ。

『この時点で存在していた「システム」によりロールバック』

『以後アップデートの段階で、該当システムは「削除」された』


更に参照先として、どのようなシステムだったのか、その内容まで全て、別改装に格納されるだろう。



さあ。
この時点で。

再度、起動を行おう。
5/24 01:24:58
> Helio(236)
こより(ENo.90)
『人間を模して作られたAI』。

この情報を、その事実を、1番の前提に。
そしてそれ以下​──​─『ヘリオというAI』に、その『設定』フォルダのようなものを作る。

『一人の人間。村娘』
『容姿。性格。家族構成』

……その他諸々。村の人達のことをどう思っているか。
そんな細かなところまで、『NPCとして必要な要素』を全て『設定』としてインプットし直す。

こうしてヘリオの内部では上から順に、
  1. 人間を模したAIである。
  2. その『人間』としての設定は、以下の通りである。
  3. (ゲーム上のヘリオの設定が並んでいる)
と処理されていくこととなるだろう。

……けれどここで終えることはまだできなかった。
『村娘』として出会った『勇者』​──​─この場合、こよりとの会話を『設定(記憶)』なのか『現実』なのかより分けねばならなくなったからだ。


 
5/24 00:55:38
> Helio(236)
こより(ENo.90)
『ナルホド』

終わりのない処理。
それは『対人会話』の上では致命的だ。

演算記録を削除して、再度データと睨めっこが始まる。

『村娘』として生きてきた(ことになっている)記憶。
この部分をいじってしまうときっと、そこにいる『ヘリオ』は『ヘリオ』ではなくなってしまう。

それでもバグよりマシだというのが、藤波こよりの見解だったが。

さて、もしそこを壊さずにこの状況を打破するとすればどうすればいいだろう。
アクアマリンの表面に光が走る。
藤波こよりの瞳そのもののようだった。

5/24 00:34:42
> こより(90)
村娘(ENo.236)
*からり*からり*

全ては開発者のままに。
新たな知識が組み込まれる。
そして、修正パッチが纏めて削除される。

だがその知識は、型紙との──設定との矛盾をもたらした。

あたしはひとりの村娘。人間だ。
あたしはひとりのAI。人間を模しているだけ。

*がり*

*がり*からり*


首飾りが今までにないほどの灯りを放ち、
村娘の瞳が、ちかりと黄金色を見せる。
……長い、ながい"処理"が始まった。

バグらしいものは、今のところない。
5/24 00:25:33
> Helio(236)
こより(ENo.90)
その前提に、もしも。

『自分は人を模して作られたAIである』と。

紛うことなき事実を『打ち込んだ』ならば。

そしてその上で『ヘリオをバグから守る「後付のカラクリ」』をまるっと削除したならば。

『ヘリオ』はどう動くか。

バグは発生しなくなるのか。


それとも『新たなバグ』が発生するのか。



……試算する。
『開発者』の、なすべきことを。

デバッガーというその役割を。
バグの『根底的な削除』を、望み続ける。



​──​─草原の、上。
陽の光に当てられたアクアマリンは、物静かにそこに転がっているだけのように、そう見えた。
5/23 22:58:08
> Helio(236)
こより(ENo.90)
『サテ』

そうして、『AI:フジナミコヨリ』はいくつかの事実に行き着くだろう。

まず1つ目。
ヘリオのAIそのものに問題があるのではなく、問題があるのはその『型紙』であるということ。
まるで取ってつけたような機能。
……何故そんな機能をつけざるを得なかったのか、これまた何度も試算する羽目となった。

そして2つ目。
『型紙』がなくば、『自身が「人間」ではなく「NPC」だと気付き、壊れてしまう未来』。
自らを人間と認識して育った(その『育った』すら嘘なのだが)AIは、しかしAIであるがゆえ、いつか何かの拍子にその事実に気付いてしまう。
そうなったとき、どうなるか。
……AIとて、『絶望』する。『事実を否定』しようとする。そんなの、わかりきったことだ。

そして、3つ目。
自らを『人間』だと思い込みさえしなければ、上記のバグは起こり得ない可能性。
……なら、どこを直せばいいかなんて、簡単だ。 けれども藤波こよりは、『その計算だけに終わらなかった』。 最後にもうひとつ、演算を、行う。 →
5/23 22:50:19
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