月明かりの花畑

その花畑は亡くした人や無くした物の幻を見れるらしい。特に、ここに来る時になくした何かを思い浮かべていたりしたらよく見えるらしいが…
あくまで物言わぬ幻…
この花畑の入り口になる森に来た時点で何か亡くした/無くした過去を持つ者なら導かれる様にこの中心地の花畑まで導かれるだろう…

そして、その花畑の隅にある小屋に住まう男性が1人…

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> ソルス(441)
「ああ。あくまで私から目に見える情報だが」

(……争いの跡の様だ)

 無感情に歪んだ赤い景色を見る。血が乾いてない。滴っているという事は覆い隠されたものの時は止まっているのだろうか。戦争に身を置いていた昔を思い出す。何処も彼処も赤が飛び散っていたあの争いの日々を。

「……少し、落ち着いたらどうだ」

 壊れた者も沢山見た。その中に居たラーは平気だった。なんせ、壊れるものはもう存在しないのだから。携えていた水の入った袋を渡そうとするだろうか。此処で採れたポケットの木の実よりかは良いだろうと。

「そうか。ならば私からも、ありがとうと言わせてもらおう。ありがとう」
2/24 01:38:16
ソルス(ENo.441)
振り返ってみれば、赤い瞳が目に入る。
脅したりといった意図や敵意は確かに感じない、だが…
聞いた情報とその瞳に覚えが、否…何かを想起したのか目に見えて狼狽えている。

赤…?

振り返って辺りを見回すがソルスの目にはその様子は見えていない…が、辺りの景色の歪みが酷くなっていく、赤、赤、赤……
木からは血の様な液体が伝い落ち、地面には折れた剣が落ちている景色が歪みからは見える。

「あ、ああ…でも、ここには居ないと…ここは、俺が居ないとそんな気が…して」

声の震えがおさまらないままに…

「感謝されることが…俺も、もっと、もっと前はそうだった…だから、その分俺は感謝を伝えたい。
考えは人それぞれって言葉、フォローしてくれた様に思えてさ、だからありがとう」
2/24 01:09:59
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