月明かりの花畑

その花畑は亡くした人や無くした物の幻を見れるらしい。特に、ここに来る時になくした何かを思い浮かべていたりしたらよく見えるらしいが…
あくまで物言わぬ幻…
この花畑の入り口になる森に来た時点で何か亡くした/無くした過去を持つ者なら導かれる様にこの中心地の花畑まで導かれるだろう…

そして、その花畑の隅にある小屋に住まう男性が1人…

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> ソルス(441)
「そうだな、……善処はしよう」

 ソルスさんが思う穏やかな日常が送れるかはラーには分からない。だが、長くもないのだ。何時かは死ぬ命、ならば少しでも、ラーにとっての非日常を過ごしてみようではないかと。休暇無き日々の最後の休暇ともいえるだろうか。

「そうか」

 似たようなものか、と声に出さず呟く。

「ああ。私も無理はしない」

 宣言したからには先には死ねないなとラーは思った。

「わかった。私は、そうだな。たまに顔を出しに来よう。出られぬ身なら物資は必要だろう。迷い人が来るなら特に。対価は、食料でいい。安定したものが手に入るならそれに越したことはない。
 私は、私の出来る事をしたまでだ。だが、礼は受け取ろう」
2/27 02:09:42
ソルス(ENo.441)
「日常……せめ、て、この世界では、穏やか…ラーからし、たら非日常かモしれなイ……日々があっテ欲しい…押し付け、みたいな、言い方だけど……せめ、て……」

そう言ってる最中、記憶や名前を自身でつけてしまえば良いのではという提案で顔は不気味な程の笑顔を貼り付けたまま瞳からは一筋、溢れる。
それは、果たせなかった…かつての友人にした二度と出来ない約束を想起して…
涙を流したままゆっくりと頷く様子は狂い切っていない証拠に他ならなかった。

「回復の手段は……………な…い。ない……と言っても、過言では、ナい…から…延命…が、限界」

涙を腕で乱暴に拭っている最中、景色は何度も歪む。その時、見える景色、空に浮かぶ月から流れ落ちる赤い液体は血であり、涙の様に見える。

「ありがとう…無理、はシない…か、ら」

摩耗してることは最早否定しない。隠す意味も、最早ない。
さて、その後続く言葉に虚ろな瞳が少し緩む。さながら、安堵の様な…それの意味するところを理解したのだろう。

「…………うん、ありがとう…
迷い人が来た、時の為にも、あと、水…も貰ったから、もう少しだけ、生きて、みる……ありがとう……ありがとうな」
2/27 01:38:18
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