月明かりの花畑

その花畑は亡くした人や無くした物の幻を見れるらしい。特に、ここに来る時になくした何かを思い浮かべていたりしたらよく見えるらしいが…
あくまで物言わぬ幻…
この花畑の入り口になる森に来た時点で何か亡くした/無くした過去を持つ者なら導かれる様にこの中心地の花畑まで導かれるだろう…

そして、その花畑の隅にある小屋に住まう男性が1人…

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> ソルス(441)
 彼女は戦場を生き延びた。数多の命を手に掛けながら生き延びて来た。彼女にとって命とは軽いモノだった。尊さも知らず、心無く、ただ作業の様に奪い、生きてきた。

「私は逆だな。死を与える事しか出来ないモノだった」

 生きる意味を与えた事など、今まで無かった。何もなければ、ただ無気力に生きて、無感動に死んでいくのだろうと、意味も使い道も見出だせなければ 、そうなっていただろう。或いは奪い生きて行く事になっていただろうか。

「私は与えられたのだな」

 それは自身も含まれていて。

「こちらも感謝の言葉しか出せない。ありがとう」

 真っ直ぐソルスさんを見て、言うだろう。伝えるだろう。彼女もある意味では救われたのだ。モノではなく、者として。
3/31 09:59:11
> ラー・トリーズ(564)
ソルス(ENo.441)
自身また長く生きられない命、長く生きる事が許されない魂だからこそ、人の命の尊さを知っている。
そして、どんな環境でも、聞いてるだけでも地獄の様な戦地の中であっても生き延びて、その上でこうして目の前にいて、外に出られない自分に桜をくれたりしている。
その思いが、気持ちが嬉しくて、暖かくて。

「俺、も、ここに来るま、で、大切な人す、ら守レない、死を、選ぶ以外、やれる、事すら、なかったけど、ラーは、くれたか、ら、生きられ、る、やり、たいと思え、る、事、見つか、た……この世界で、俺、に意味を、くれ、た人、いるから……」

絶望しかない日々だった。
自分にとっても辛かった事を容疑者として聞かれて、恐怖に怯えて、2度と帰らない友人を思って、断末魔、怨嗟、自身の記憶による圧迫、孤独感。
何度も死のうと、何なら自分をこんな風にした者の前で自殺してやろうとかも考えた程だった。
それが、今は──

「そう言ってく、れる人と、出会えて…
そして、ラーで、俺も良かったと、思う。……ありがと、う、こんな、壊れて、しま、た俺に、こんなに…ありがとう…沢山、ありがとう……」
3/31 01:29:09
> ソルス(441)
 使い捨て(D.W.P.U-76)が生きていた人生に意味など一つも無かった。親も知らず、物心ついた時から軍に育てられ、ただ生きて、生存して、命令を遂行するだけの存在だった。「生きててくれて、ありがとう」など、生きている事に礼を言われる事など決してなかった。

「そう言われたのは初めてだ」

 生きている事を喜ばれるなど、使い捨ての時には考える事も無かった。流れ着いたこの世界でもそのような考えは無かった。誰かと出会うまでは、無かった。

「……人と出会うという事はこういう事なのだな」

 人は誰かと出会うことによって蓄積されていくのだろう、と。此処に来る前に一人の少女と出会ったが直ぐに答えを出さなくて良かったと思った。それだけ考える時間があったからかもしれない。ソルスさんと出会う事が無ければ求めていた可能性もある。貴方と出会い、彼女は戦いに身を費やすだけが全てではないと知れた。

「出会い、言葉を交わし、そして、お前がソルスで良かったと私は思う」
3/30 10:41:17
> ラー・トリーズ(564)
ソルス(ENo.441)
「……あ、あ。そうだよな…でも、命令を、守、ルのも、大変だ、た事はきっとたくさ、ん……
…………なん、にしても、その上、で、ラーがこ、こに、いる、その事実、で大きい、から…酷い戦いだっ、たのは何となく聞い、てて、分かるか、ら……」

その中を生き抜く、と言うのはそれによって失うもの。
それがどれだけの物になるのかを想像して、自分が以前彼女に薬を渡した事からも体の様子は何となく察して──

「ああ、生き、てる事は誇れ、る事。
そして、ラーからの敬、礼、その重み、も、強、さも。そして、ありがたさも……この、身に…強く…
ありがとう…ラー…俺、にそう言っ、ク…レ、て……」

そう言った後何度も口を開閉して震える口と、舌を気力で制御するように、そしてようやく口を開く。
出来うる限り生きようと言う言葉に、改めて告げたい。

「生きててくれて、ありがとう」
 
3/30 02:19:36
> ソルス(441)
「上の考えは私には分からない。ただ、命令を守っただけだ」

 彼女の生存はある意味では奇跡であり、それをずっと成し遂げる精神は狂気だ。

「命に誇りを、か。生きている事を誇らねばな」

 ただ独りだけの生存者、それだけでしかなかった彼女の命に少しばかりの意味が付与された。

「私は上官に対する敬礼だ。意味合いは従う事だが。……ソルスは私の上官ではない。それでも敬礼をしたのは私なりの解釈、つまり、これは感謝であり敬意だ」

「私も出来うる限り生きてみよう」
3/29 19:28:27
ソルス(ENo.441)
「う、ん、綺麗な、場所…この花みた、いなお花、とはいかずと、も、見た人が、安心出来、るような場所にし、て…本物の、月明かりを、浴び、た花畑、にするんだ」

死ねるからこそ、後残りの生きる意味を今見出した。
種を植えよう。遠い日の自分が、いつかの自分がした様に。
ここは、本物の月明かりの花畑になる。

「あ、あ、だか、ら、名前がな、い俺は、逆に怖いもの、な、しみたいなも、のだ。でも、実力ある、もの、は後方で、命令す、る側、だったの、か…最後の防衛、線的な、意、み、だったのか、それともただ……」

首を小さく横に振る。
しかし、その当の人達も最早いないのだろう、と思えば、やはり彼女がここにいる事は凄い事なのだろうと。

「敬礼、俺も、少しだけ、ヒサびさにや、たよ。命に誇りを、という意味、なんだ、この、敬礼。
し、かし……礼を言い合って、ふ、ふ…俺もソう、思ッた。で、も、本当に、沢山、助けら、れて、バか、りだから…こうして、あと少しを全力で生き、よう、ト思え、たのもラーのお陰、だか、ラ……」

どれだけ感謝しても足りない。悲しい事ばかりではない、と。絶望のまま終わる事がなくなった。
こちらも手を下ろし、その後は笑顔で桜の枝をまた少し撫でて。
 
3/29 17:18:36
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