「アンコウ鍋もフグと比べればリーズナブルで、内臓まで余すところなく食べられて美味しいけれども、フグはアンコウと違って雑味がないのが特徴なんだよね。
だけど、うちの国で有名な料理漫画だと、最初の話で良質なアンコウの肝は、人工的に無理やり太らせたフォアグラよりも美味しいって書かれてたし。どんな食材でも最上級になると違ってくるのかな？」

フグ尽くしを堪能して〆の雑炊を頂きながら、今度最高のアンコウを探しに行ってみようなどと思案しておりました。
その後、ゆずのシャーベットですっきりした後で、横長の大きな炬燵を壁際に設置。段ボールにタップリと詰まったミカンを頂きながら、コットンがリモコンのスイッチを手に取る。

コットン
「それじゃあ、“ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団”始まり始まり～♪」

前作で叔父の家を抜け出したハリーは、今年度の終わりもダーズリー家で厄介になっていた。
オフシーズンになってもハリーは、度々殺されたセドリックの夢を見て苦しんでいたようだ。

ラムネ
「あれは忘れられない。あの時点のハリーには、どうしようもなかったことだと思うけど」

そしてオフシーズンだというのにある日、いとこのダドリーと共にディメンターによる襲撃を受けてしまう。
襲われたハリーは、身を守るために魔法を使って難を逃れる。
ところがその後、魔法省からハリーへと手紙が届く。内容は、人間界での魔法の使用は禁じられているので、罰としてホグワーツからの退学を言い渡す……という内容であった。

ミミ
「これ、どう考えても魔法省がディメンターをけしかけて陥れたとしか考えられません。本当に、ヴォルデモートに取り込まれてしまってるんでしょうか？」

かくして知らせを聞いたムーディをはじめとする不死鳥の騎士団のメンバーが、ハリーを助けにやって来る。彼らのお陰でハリーの退学は保留となり、魔法省の尋問が行われることになる。

「ヴォルデモートも魔法使いである以上、杖が無いと攻撃魔法は使えない。とは言っても、杖を取り上げる魔法が有効って、何か不思議な気分……」

「闇の防衛術の先生に成り済ましてたけど、授業自体はちゃんとやってたんだよね。服従の呪文への抵抗、そのうち役に立つ時が来る？」

「表の魔法界への宣戦布告ってことは、この先は学園の外に話が拡がるんだね。ハリー達は今4年生だから……卒業までにはケリが付くかな」

今後の流れを想像しつつ、食卓へと向かう。

「わ、ふぐ鍋。唐揚げにお刺身に、締めの雑炊に、何度食べても良い物だよねぇ……」

「アバダ・ケダブラってそれで防げるんだ……」

ごん
「こっちはこっちで別の事に衝撃受けてる……
　なんだろう。
　戦いの見た目は凄いけど、
　突っ込みどころたくさん。」

「しかもハリーの両親も出てきた。
　何が起こってるんだいったい。
　トリックはあるさ。」

ごん
「何かあるんだろうけど、
　超展開としか今はわからないと思う。」

「それにしても、
　セドリックは本当に惜しい人をなくした……
　そして、この流れで明かされる衝撃の真実ぅ……
　やっぱり闇の防衛術の先生は問題だったよ……」

ごん
「この後本当にどうなるんだろう。
　魔法省が足引っ張りそう。
　わぁい、ふぐだー。
　ふぐは出汁がおいしい」

「本番は雑炊。
　暖かいお茶も淹れよう」

 

復活を果たしたヴォルデモートはデス・イーター達をけしかけることなく、自らの手でハリーを手に掛けようとする。
その結果、正面から決闘となってしまう。
ハリーを殺そうと「アバダ・ケダブラ（息絶えよ）」の呪文を唱えるヴォルデモート。
対してハリーは、「エクスペリアームス（武器よ去れ）」を唱える。
2人の魔法は光を伴う波動となって正面からぶつかる。

ラムネ
「ビームの打ち合いになってる？」

ミミ
「映像的な盛り上がりを考えると、この方がいいんでしょうけれども……武装解除の魔法って感じがしませよねぇ、これ」

こういうビーム合戦のお約束通り、両者の力は拮抗していて一進一退。いつデス・イーターが主の意思よりも確実な勝利を優先して襲い掛かってくるか分からない。
そんなじり貧になる予感を視聴者が抱いていると、何とハリーの両親が現れ、代わりにヴォルデモートと戦い始める。
その隙に逃げ出したハリーはセドリック先輩の遺体と共に優勝杯に触れてポータルを起動させて、どうにかダンブルドアたちのいる迷路の入り口へと戻ることに成功する。

かくしてハリーを逃したヴォルデモートは、悔しさから絶叫するのであった。

コットン
「あの両親ってどういう存在なのかな？　エクスペクト・パトローナムの守護霊は鹿だったはずだけど……
これでも魔法省の中から、ヴォルデモートの手先を追い出す事はできないのかなぁ」

ハリーが戻って来た事に歓声を上げる観衆だったが、様子がおかしいことに気づく。
動揺しながらもハリーは、ヴォルデモートが復活したことや、セドリックが殺されたことを説明する。事態を理解したダンブルドアは、ハリーを落ち着かせようとする。ショックを受けた観衆は、静まり返る。セドリックの父親エイモスは、セドリックの遺体に駆け寄り、遺体を抱きしめて号泣する。

そして動揺が収まらないハリーを落ち着かせるため、ムーディ先生が自分の部屋に連れて行くのだが、彼の様子がおかしい。
何とハリーが墓場に行ったことを知っており、彼が優勝するように裏で話していたことを打ち明けるムーディは、ハリーに襲い掛かる。
けれどもその場へダンブルドア校長がやってきて、ムーディを倒すと、真実薬を飲ませる。
すると姿が変化していき……
実はヴォルデモートの手先であるバーテミウス・クラウチ・ジュニアが、ポリジュース薬でムーディになりすました姿で、ハリーを墓場に呼び寄せるためにムーディになりすましていたことが判明する。

その後、ダンブルドア校長はセドリックの死の真相を生徒たちに話し、ハリーにはこれから起こるであろう苦難について話す。

ダームストラング校とボーバトン校の生徒たちは、それぞれの母国に帰っていく。ハリー達３人はそれぞれ新たに親しい人が出来た事を確かめつつも、他校生と別れたところで4年生の学期は終わり、3人は夏休みを迎える。

コットン
「他校生との対抗試合がきっかけで交流したり、ヴォルデモート復活と、闇の勢力が表の魔法界に宣戦布告。
一気に学校外の世界が広がったけれども、敵側が圧倒的に強すぎて、勝ち筋が見えないよねぇ……

次は“ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団”みたいだけど、その前に夕飯の準備かな？」

ユズリハ
「今夜はフグ尽くしだよ。
ふぐ刺しに唐揚げ、鍋の後は雑炊にして、食後にゆずシャーベットですっきりって感じで用意したから。
食べ終えたら炬燵でミカンでも食べながら次のを見ようよ♪」

「正々堂々実力勝負なんてやってたら命がいくつあっても足りない課題ばかりだし、手段を選ばず勝ち残る方針で良いと思うんだけどなぁ……」

叱責にどうにも納得いかない様子だ。

「優勝カップが転移の罠、レース自体がヴォルデモート復活の為の茶番だったってこと？儀式に必要なのがハリーだけなら、セドリックさんは完全なとばっちり……お気の毒に」

「ハリーはヴォルデモートに対抗する力があるんだから、ここで逃す理由は何処にもないよね。……どうするの？」

「このタイミングで殺されるの最高に不穏」

ごん
「更に夢、夢かぁ。
　意味がないわけないよねぇ。
　それにしても、
　スネイプ先生……」

「まぁ、正直に話しても協力してくれなかったろうけど、
　教師として叱るのは当たり前だからなんとも……
　しかし中止にならないのか。
　しかも、なんか競技中にまで不穏な感じただよいまくりだぁ……」

ごん
「これ同時一着より再競技のがいいのでは……
　って大変な事に！
　復活しちゃった！」

「ペティグリュー逃がしたつけがここで響いてる……
　セドリック先輩……
　なんていうか辛い。」

ごん
「魔法省も敵っぽくて、
　本当にこれどうしたらいいんだろう？」