ウルタール芸能事務所応接室

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> 加田住 レン(1335)
不動 綾人(ENo.1336)
紅茶の用意をしてくれているレンを見て、結構丁寧だなと思った。

日本人は高級ホテルさながらの凝った淹れ方をする人が多い。
それでもティーコジーまで使うのは紅茶好きの中でもこだわっている方なのではないだろうか。
綾人は紅茶を常飲しているイギリス人の母や祖父母を見ているため、それに比べるとなんでも凝っているように見えるとも言えるが……。

行こうかと言うレンに答えようとすると、レンは何やら自分の顔をじっと見上げている。

何を考えているかまでは流石にわからないが、この状況下で不安に思うことなど山ほどあるだろう。

そう思い、少しだけ頭を傾けて優しい笑みを見せた。
「行くか、せっかく丁寧に淹れてくれた茶葉が開ききらないうちに」

その優しさが綾人の身を滅ぼしかねないと心配されているというのに、そんなことも知らずに。
──もしくは、大丈夫だとでも言うかのように。
5/16 22:37:27
(それにしても、ね)

見上げた綾人の優しげな顔をじっと見る。
大丈夫だろうとは思っていたけれどそれにしたって平気すぎやしないか、と。

(桔梗院の人間でもこの玄関に一瞬目を顰め気を引きなおす事が多いというのに綾兄ィときたら…)

ここに観察にくる桔梗院の人間は正直そのあたりの退魔師なんかでは及ばない。
……少なくとも、事務所のスタッフなんかだと相手にならない実力の持ち主ばかりだ。
大和が『あの不動綾人か?』なんて言い方をしたのもこういう事なのだろうか。
退魔師としても歌手としても習う所には多いのはわかるのだが……自分は実はとんでもない人と交流を深めているのかもしれない。

(安易に誘っちゃったか…?)

するりと内側に入ってくる人だ、と先ほど思った。
それは自分が甘えやすい人という事ではないのかと気が付いてぞっとする。
……自分の存在は、綾人の負担になったりしないだろうか?なんにせよ、優しい人だ。

(優しい人は怖いよ……すぐに自分を犠牲にする)

浮かんだ不安を悟られぬように目を逸らす。
一瞬閉じた瞼の内側に、手の届かなくなったコートの背中を幻視しながら。

(……綾兄ィは大丈夫さ、僕だってもう何もないんだから)

そうして少しだけ気を引き締めた。
5/15 19:30:43
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