「4人同時に同じ場所で死亡、いかにも呪いによる死に方だねぇ。神秘の力が忘れられた土地に悪鬼の類が現れると、対応する手段が無いから大変だよね」

「井戸の中から見上げる映像があるってことは、貞子は井戸の中に住んでるんだよね。ここから助かるには……1週間以内にビデオに映ってる井戸を見つけ出して、埋めちゃえばいいのかな？」

ごん
「なんていうか、
　死に方がこう嫌な感じある」

「よっぽど怖いものをみた感じあるしね。
　呪い感はある。
　普通はしんじたくないだろうけど、
　ここまでひどいと信じるというか、
　そっちの線以外考えれなくなるよねぇ。」

ごん
「あっ、呪いのビデオ……！
　見つけちゃった……？」

「映像に意味はありそうだけど、
　そこから何か発見できるのかな？
　それとも……」

ごん
「調べたからといって呪いがとけるとも限らないし、
　怖い。」

その後、智子の同級生に話を聞いた玲子は、智子が１週間ほど前に友達３人と伊豆へと泊りで遊びに行き、その仲間全員が同じ日の同じ時間に亡くなったことを知る。
犠牲者は皆、恐怖の表情を浮かべており、死因は突然の心臓停止。薬物摂取の症状・痕跡は確認されていないとのこと。
玲子はその情報から、呪いのビデオの噂と関係があるのではないかと考える。

ミミ
「全員が同時に、同じ死に方をしてる。そのうえ毒殺などではない不自然死。これは呪いを信じたくなりますよね」

智子の自室にあった写真を現像した玲子は、犠牲者である智子達４人が”伊豆パシフィックランド”に泊まっていたことを知る。さらに奇怪なことに、現像した写真に写る４人の顔部分は何故か、全て歪んで写っていた。

その日の夜、玲子の小学校低学年の息子・陽一が、「智ちゃん、呪いのビデオみたんだよ」と母である玲子に告げる。

コットン
「更に、心霊写真まで。理解不能なものの方が怖い……っていうのが、よく分かるよねぇ」

[９月１３日　月曜日]
玲子は伊豆パシフィックランドに宿泊予約を取り、現像された写真の通り、Ｂ４のコテージに宿泊することとなる。
部屋を物色してみるが、特におかしな点は見当たらない。
それからフロントへと問い合わせに行った際、玲子はフロントの貸しビデオの棚に、１本だけラベルのないテープを見つけてしまう。

ラムネ
「これが、呪いのビデオ？」

玲子は宿泊している部屋へと戻り、借りてきたビデオを再生してみるのだが、そこには一見した所、途切れ途切れの場面が繋ぎ合わせられた、不気味な映像が映っていた。


・井戸の中から見える、空の映像（人影らしきものあり）
・髪の長い女性が櫛を使う鏡を見る映像、女性が振り返る、右側に一瞬、長い髪の少女が映る
・文字が踊る新聞記事（噴火の記事内容）
・這って進む男たち
・白い布を被った男性が、右手で画面左の方を指さす
・左目のアップ、目の中に「貞」という文字が反転
・井戸を映した映像

それほど長くない映像を見終わった瞬間、コテージの部屋の電話が鳴る。電話を取ってみるが、無言である。
咄嗟に時計を見ると、時刻は１９時７分であった。
これが呪いのビデオであると確信した玲子は急いでビデオを持ち、自宅へと変えることを選ぶ。あと１週間で自分は死ぬ……と思いつつ。

ユズリハ
「ここから、このビデオに写ってる内容から情報を集めていくんだろうけれども、原作が出版された頃って、インターネットが世間に広がり始める手前、携帯電話が当たり前になる前だよね。
そのころに情報収集って、検索に頼るのも難しいから大変そう」

「昔は映像や音声を大きな箱の中のテープに記録していたのを、今では小さな円盤に丸ごと収められるようになった。こんな所にも技術<テック>の進歩が現れるんだねぇ」

実物抜きではイマイチ実感が湧かないなりに、納得はしたようだ。白音の差し出した本を覗き、貞子の姿を見やる。

「わ、いかにも禍々しい。この幽霊というか、魔物がビデオの中に出てきて、見ている者を取り殺すんですね。どんな風にやるのか、楽しみです」

「死ぬまでは一週間。ビデオ自体は貞子の用意したマーカーで、殺害は貞子が直接犠牲者の元に現れて行う……？」

どのような殺害が為されるのか気になるようだ。

「えーと、実物は……
　こんな感じかな。」

本を取り出して白音は挿絵を見せるでしょう。

ごん
「でも、すぐに映像でみれるから、
　見た方が早いかも。」

「しかし突然そんなことをいわれても信じれるものじゃないよね。」

ごん
「でも、容赦なくその時は訪れて、
　なんか嫌な死に方してる！」

「しかし、呪いを調べて、
　身近な人の不幸でそれを知るって、
　運命感じるよねぇ。本当に。」

ごん
「今の時点で現物がないのだけが救い……なのかな？」

※思い出すために、リングのあらすじを探しておきましたので、宜しければご覧ください。

「幽霊と言っていいのか、難しい存在ではあるんだけど……
ビデオっていうのは、ビデオテープっていう、DVDやブルーレイといった光で情報を読み取るディスク記憶媒体の前に主流になっていた映像記憶媒体なんだよ。
特殊な加工で磁気を使って情報を読み書きできるテープが巻き取られるようになっているカセットという箱を機械にセットして、機械でテープを巻き取りながら読み取り続けて、音と映像を再生する……といった感じ。
音だけを読み書きする、小さくなったカセットテープっていうのもあったんだよ」

と、ビデオテープとカセット、ビデオデッキについて説明する。
自分が生まれたのがPS2発売した２０００年の翌年だったはず。物心ついたころにはDVDが主流になっていた。
一般家庭で使われていた規格・VHSが姿を消した後も、TV局では別の規格・ベータが生き残っていた……といった事情を説明してから、プロジェクターに視線を移す。

〔9月5日　日曜日〕
「お前は1週間後に死ぬ」
女子高生の大石智子と雅美は、智子の家で友達同士のトークを繰り広げていた。
その中で智子は雅美に、クラスメイトの岩田君たちと一緒に遊びに行った先で、変なビデオを見た事を告げる。
そしてビデオを見た直後に、無言電話がかかってきた……という。

ラムネ
「これが呪いのビデオってこと？」

雅美は「私を脅かそうとしてるんでしょ」と茶化すけれども、智子の怯えようは本物で、電話が鳴るとびくっと過剰に反応する。
ですがその時掛かってきた電話は、智子の母からで「帰りが遅くなる」という内容だった。

ミミ
「とりあえず、この時点では大丈夫そうですけれども、ホラー映画の導入って大体は……」

と、すっかり色んな映画を見て予想が付くようになったようで。

ところがその後、雅美がトイレを借りている間に、智子は突然死んでしまう。時刻は21時40分過ぎで、その死に顔は「とても恐ろしいものを見たかのような表情」であった。

コットン
「ホラー映画では冒頭で犠牲者を出すのが定番だものねぇ。
まさしく、SANチェックに失敗して狂気に侵された表情って感じ？　これの謎を追いかける人って正気を保っていられなさそう」

そしてシーンは切り替わり、とあるTV局のディレクターである浅川玲子は、現在子供たちの間で噂になっている“呪いのビデオテープ”について取材を行っていた。
噂の内容は、とあるビデオテープを再生してみてしまうと、１週間後にその人は死ぬ……という内容で、彼女の取材した範囲では皆、「友達に聞いた」という伝聞として噂を語っていた。
けれども、「見ると１週間後に死ぬ」「伊豆の方」という情報は共通していた。

取材後、新聞記事を見た玲子は、横浜市の「車中より変死体」「私立女子高生（17）、予備校生（19）」という記事に引っかかるものを感じたようで。ADである若者・岡崎に、記事の詳細を調べるように頼む。

……その日の夜、玲子は親戚の娘のお通夜に行くこととなる。だが、その親戚の娘が、冒頭で命を落とした女子高生・智子だったのである。
更に、AD岡崎から電話がかかって来て、記事の変死体となった女子高生は、智子と同じ、横浜の女子高に通っていたことが分かったと知らされる。

ユズリハ
「ああ、こうやって運命に引き込まれてしまったんだねぇ。
無事生き残れたらいいんだけれども、冒頭のアレを見た後だと心配」

「ピザにポテトにコーラ、至れり尽くせりだねぇ。あぁ、このまま堕落してしまいそう……」

ピザを一切れ頂くと、肩まで湯船に沈んでプロジェクターに向き合う。

「さっき言ってた貞子さんっていう幽霊の映画だね。ビデオを見た者は死ぬ……ビデオっていうのは、映像を再生するDVDとは違うの？」

「ピザにポテトに飲み物。
　やはり……」

ごん
「コーラ！」

「コーヒー」

ごん
「えぇ……？
　人好き好きだけど、流れ的にコーラのような」

「そういうこともある。
　いや、豪勢でいっぱいおなかにはいちゃっうね。
　それにしても、
　そうきたかー」

ごん
「リングとらせん？」

「海外と比べて雰囲気が怖いから覚悟しないとね。」

「最近、ゲームの中でお部屋のデザイン弄れるのがあったから、その要領でやってみたよ。
それなら、ピザと飲み物、ポテトを頂きながら映画が見たい♪」

コットン
「それなら、”リング・らせん”がいいかな？
チャッキーの出てくる"チャイルド・プレイ"は見なくても怖さが分かりやすいけど、貞子は元ネタ知らないと分かりにくいし」

ユズリハ
「オッケー。それなら、ちょっと贅沢なピザを焼いてくるね♪」

という訳で、ピザ用の窯を空間拡張で用意して、サラミだけでなくステーキ、七面鳥、カマンベール、ゴルゴンゾーラなどのチーズをトッピングしたピザを焼いてお風呂に設置されたテーブルまで届けます。

ミミ
「これは確かに美味しそうです。映画となると長丁場なので、ピザは冷めないうちに頂いて、あとはポテトチップスを味わいながら、映画鑑賞ですね♪」

という訳で、壁面に大きなプロジェクターを設置して、『リング・らせん』を上映開始。
見たものは死んでしまうという呪いのビデオを見てしまった者たちが、ビデオに映った映像から、とある女性の足跡を追うこととなる物語が上映されるでしょう。

「空間拡張の術でお風呂を巨大化……色々と応用の効きそうな技だね。ちゃんと戻しとかないと怒られちゃいそうだけど」

これ幸いと湯船の中で脚を伸ばしている。

「ハロウィンの夜は特別な演出になるんだね。パークにうごめくゾンビの群れ、今日とは全然違う雰囲気になりそう」

「おお、すごい上手上手。
　そうだねぇ。
　でもお風呂で何食べるかは迷うよね。
　洋風にするか和風にするか。
　今回は洋風がぴったりだけど」

ごん
「すごーい！
　ごんも頑張らなきゃ。。。
　それにしてもハロウィン楽しそうだけど、　　
　怖そう。」

「思った以上にホラーで凄そう。
　……ホラー苦手な人……は大丈夫そうかな。」

「乾杯っ♪
そういえば空間を広げる術が使えるんでしたら、お風呂部分だけ広げたらみんなで浸かれますよね？」

ラムネ
「ええっと……こう？」

魔道書の中から、空間拡張の術式をピックアップしてラムネが発動させると、パノラマビューの窓際だけでなく、天井がなくなったかのように夜空が広がり、風呂場の幅はそのままで、奥行きが４ｍ＋４ｍほどの2層に広がり、片側は中央に大理石のテーブルが設けられた、お風呂版掘り炬燵といった感じになります。

コットン
「全部いじってしまうとお部屋の趣向を崩しちゃうから、お風呂だけってことで。
お風呂に浸かりながら飲んだり食べたりできるっていうのもいいよね」

ユズリハ
「明日は２０１８年……この時点から１年前のハロウィンに行く予定だよ。
ハロウィンの時は常駐のホラーアトラクション以外にも、４Ｄシアターとか、スペースファンタジーザライド、ターミネーターなんかも夕方４時から、ホラー仕様に変わるの。
そして暗くなってくると、研究所のゾンビが逃げ出して街に溢れ出したって趣向で、ゾンビに扮した役者さん達がパーク内を徘徊するようになるんだよ」

フルタイムの常駐ホラーものだと、殺人人形チャッキーの出てくる、チャイルド・プレイを元にした、病院へ入り込む趣向のお化け屋敷や、幽霊船の中を息を殺して亡霊に気取られないように進むお化け屋敷、寄生型エイリアンから逃げる脱出ゲーム、ガンシューティングで生還できるかどうかが決まるバイオハザードなどがあるようです。
尚、夕方から変わるアトラクションですと、ターミネーターも貞子仕様に変わったりするようです。