殺人喫茶「赤とんぼ」

表向きはインスタ映えしそうな喫茶店だが、実は殺人鬼が多く出入りしている喫茶店。店主は当然情報屋。

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> 聖宮佐樹(212)
「━━━━━━━━。」

ぷに、とつつかれた。ただ、その手の仕草を目は最後まで追いかけ、
……最後に立ち去る間際、言葉もなく、ひらりと手を振って見送った。


━━聞こえないほど小さな声で、それは最後に呟かれた。

「…………ほんと、綺麗な手なのに。流石に曇ったかな、私も」
10/12 20:40:34
> 泰石寺紗秧(207)
聖宮佐樹(ENo.212)
「伯父さまが実は剣豪……とかだったらカッコいいんですけれど、さなえちゃんより小柄だしなぁ……でも伯父さまの事、わたしも良く知らないんですよねー、食いしん坊って事以外。今度聞いてみようかな……」
 くすくすと手を口元に当てて笑う。
「……あじ?」
 その意味深な言葉も、厳かな視線も、"ソレ"は全く理解していない。という風であった。どころか。
「えい」
 少しして、すり抜けさせた手、その人差し指を近づけられた顔、その頬に、ぷに。と突き刺して、そうしてえへへ。なんぞ気楽そうに笑った。
「……おっと!そろそろ長居し過ぎた気がしますので、わたしはお暇しようかな……またね、さなえちゃん!」
 やはり本当に、何も考えていない。と言った風に伝票を持って立ち上がった。それは、その底冷えするような視線を向けられた人物が行うには、異様な仕草と好意的な振る舞いだった。
 
10/12 20:28:28
> 聖宮佐樹(212)
「へぇ、そこまでやっちゃうような物なら、きっとかなりの業物なのかも。或いは、伯父さんが物凄い怪力か剣豪か、だけど」

……興味がややそこに向いたのかもしれなかった。しかし直ぐに、
ふむ、と、手渡されるそれへと視線を落とし━━━━否。

「……ありがと。名前、厳か過ぎてあんまり好きじゃなかったんだけど、そう言われると嬉しいよ」

差し出される物を受け取る、だけでなく。
……その手を、ぎゅっと握るだろうか。手首に指先が沿うような、包み込む形に。
そうしてようやく。

「━━細い手、綺麗な手だけど。……へぇ、知ってるんだ、”味”」

━━底冷えるような見開かれた目を、顔を近付けながら向けて、囁いた。
最後の言葉は、少しだけ、しっとりと。
 
10/12 20:09:40
> 泰石寺紗秧(207)
聖宮佐樹(ENo.212)
 「本当、いつも雑に扱うのはやめて。って注意してるんですけどねぇ、歳だしなぁ。何でか変な物斬っても、怖いくらい斬れ味が落ちないんですよ……というか、まな板も両断しちゃったし、アレ実はイイモノなのかな……凄く古いけど」
 少女は首を傾げながら不思議そうに言った。
「……か、かっこいい名前ですね!ちょっと憧れちゃいます。あ、これどうぞ。古いものですけど、適当に扱ってくれて構いませんから、高価な物とかじゃないらしいですし」
 笑顔で黒猫のメモ帳と、古い万年筆を差し出す、金縁等の装飾が施されている物で
感が良い、或いは眼が良い。人物であれば、あまり縁起の良い物でない事は理解出来る代物だったが、少女は特に気にする様子も全く無かった。
10/12 19:55:22
> 聖宮佐樹(212)
「あははは……確かに刀はよく切れるけど、食材なんて切ってたら鈍になっちゃうよ、オススメしません」
オススメしません。と、重ねて念押しをした。それくらい、刀というものへの敬意はそれなりに払うらしい。
……視線はさり気なく逸らした。見られてたのを見られたなぁ、と心無しか気まずそうに。

「聖宮さん、ね。素敵な名前。……私はサナエ。泰石寺紗秧(たいしゃくじ さなえ)だよ。……連絡先は、あー、ごめん、書くもの借りてもいいかな、持ち合わせてなくってさ」
受け取ってから、少し申し訳なさそうに。
……しかし或いは、既に何か考えてるようにも、間を置いた。
10/12 19:03:25
> 泰石寺紗秧(207)
聖宮佐樹(ENo.212)
「お肉を切ろうとしたら、包丁じゃあ上手く切れなかったらしくって……ちゃんとしたお家の人からしたら酷い話ですよね。あの人どうも、刀『なんて』、みたいな認識みたいで……あの人にとって身近過ぎたのも問題かもしれません」
 そう話しながら、少女はにこりと笑って、その視線を揶揄うような視線で返した。

「サキ。っていうの、苗字はヒジリミヤ」
 連絡先の交換という言葉に、とても嬉しそうに鞄から取り出したメモ帳に、古い万年筆で連絡先を書いて渡してきた。
全く、深い意図が無いのも、何かの演技をしている表情でも、嘘をついている訳でも全く一切無いという事は見れば直ぐにわかるものだろう。
「よかったら、仲良くしてね?名前は?」
 ソレは、まさに清純な少女のように微笑んで首をかしげた。
10/12 13:21:17
> 聖宮佐樹(212)
「えー、あ、あぁ、え……と…………、貴女の伯父さまって、刀で料理やろうとしたの?」
とんでもないナンセンスを聞いたような顔をした。


「そうそう、海兵さんが着るんならそりゃ動きやすくて開放的……で…………」
言葉が尻すぼみに掠れて、視線が泳ぐ。
露骨だ。
…………露骨、なのだが。

「……こほん」
咳払いをして、目を1度閉じた。そしてようやく目を開けた時、
初めて「その目が貴女の目を見た」。

「……まぁそういうトコだよ。聞いても楽しくないし、話しても楽しくないから言わないでおく。
それから」

━━━━ゆっくりとまた笑みを深めた。ただ、先までの笑顔ではなく、
そこにある笑みというものは、薄く魄のない、”そ の 下”を隠すような。
「……連絡先なら持ち合わせてるよ、交換する?」

……笑みだった。
10/12 12:44:08
> 泰石寺紗秧(207)
聖宮佐樹(ENo.212)
「まあ、殺す手段をさ、包丁がわりに使ってまな板を両断するひと。とかより鞘に納めててくれればわたしは怖く無いな……ほんと……斬れ味すごく良いんですよね……伯父さまはどうして自分で料理なんて試みたんでしょうね……はは……」
 何故か、乾いた笑いで一瞬遠くを見た。
「ああ、まあセーラー服の方が動き易いのから、その辺好きです、海兵さんの服だものねぇ……」
 彼女のその視線に気が付きつつ、少女の象徴のような服を身に付けた"それ"はスカートの裾を少し摘み上げて見せる。
こんなにも目が良さそうなひとも、欲に目が眩む、だとか。そんなことあるのかしら?と、"それ"はそのような風な興味を持ち始めた。
「……そんな気がしたから聞いたんだ。お家が大変だからいけないの?なんて、そんな深く聞きに入ったりしないんですけどねー!えへへ……でも、学生の間ってすごく短いのに、一度きりですからねー、あんまり忘れないようにしていたいなって、わたしがあんまり行けないんなら思うかも」
 身振り手振りが混じるが、制服に身を包む少女にしては"それ"の表情や声色は酷く落ち着いていて、不揃いさがあった。
感が良い人間なら少し気が付けるだとか、その程度の違和感だが。
 止めるまでも無い。と、"ソレ"は考えて、本当に純粋に仲良くしたいだとか、LINEやってるかな。だとか、本当に普通の事を考え始めた。
 
10/12 10:52:10
> 聖宮佐樹(212)
━━━━━━━━学校、という言葉に、少し曇ったような。

「……あぁ、うん、楽しいよ。あんまり、顔出してないけど」
10/12 08:01:59
> 聖宮佐樹(212)
「そりゃ怖いよ。”殺す手段を形にした物”と、”殺すために本来と違う用途に用いられる”のとじゃ、人に与える印象も変わるもの」
後者のほうが断然制御されてないもの。と呟きつつ、その顔を見据えて。

「私からしたら着込みっぱなしなブレザーはつまらないよ。セーラー服くらい開放的な服装の方が心地も軽くて、何より眼に善……こほん。眩いからね」
眼に善い。と言いかけた。何がとは言わない。
垣間見えるのは貴女へ向ける視線の中の”男性が異性に抱くのに似たもの”。
……テーブルに片頬杖をついて、心無しかにんまりとしていた。
10/12 06:54:24
> 泰石寺紗秧(207)
聖宮佐樹(ENo.212)
「そっか、こわい。って人も多いのか……わたしとしては刀ぶら下げてるよりも、ホームセンターの包丁を持ってる人とかの方が危険を感じます、ええ……」
 口元に手を当てて空想するように上を見る、尚この時空想した一番怖い刃物を持った人物は『虎柄の服にパンチパーマで、ホームセンターで買った包丁をその場で開封した中年女性』だった。
「あら、ブレザー素敵じゃないですか。女の子らしくって……セーラー服は軍服ですからねー、伯父なんて男の子の服って思い込んでて……。学校楽しいですか?」
 そう聞いて、ふふ。と本当に何故か、楽しそうな屈託の無い表情で笑った。
10/11 22:10:41
> 聖宮佐樹(212)
「それはどーも。昔から、目と耳はやたら良くて」

相手に視線を向けてからは、その目が顔や衣服を観察するように動く。
というのも一瞬きの間に、軽く笑って。

「それを言うなら、私だって格好悪いと見えるひとは格好悪く映るよ。まして刀なんてね。
普段持ち歩かないけど、持ち歩くことになる日には周囲の人の足が私の前で割れていくし、悪目立ちしかしてないよ」

あは、と微かに自虐気味に笑む。
━━━その笑みも微かに薄れて。

「……貴女は綺麗だね。制服姿。私のとこは制服ブレザーだから、セーラー服が青い芝生だよ」
10/11 21:47:01
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